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日本食レストラン、いろいろ

噂には聞いてましたが。
こちらでは日本食、すごいブームです。
普通のフードコートにも、ハンバーガー屋、プレッツェルとレモネード屋、ピザ屋、メキシカンファーストフード屋といったラインナップの次に、必ずといっていいほど、寿司やら焼きうどんやら照り焼きを売る店が並んでいるほど。
店に並ぶ客のほとんどが現地のアメリカ人。
在米日本人に人気の寿司屋なんかも、かつては日本人客ばっかりだったらしいのですが、今やあらゆる人種のお客さんがやってきているという感じ。
日本人のほうが少数派なのです。

そんな中で、対称的な2軒の日本食レストランが近所にあります。

1軒目は、「TEMARI CAFE」。
ひとさまのブログに写真を見つけました。外観はこんな感じ

一言で言うなら、日本にいかにもありがちな、ものすごーーーーーーーく当たり前の定食屋。
ラーメンがあって、刺身定食もトンカツ定食もハンバーグ定食も塩サバ焼き定食も同じメニューに載ってる。ラーメンの味も、今一つなところが、いわゆるラーメン屋のラーメンではなくて、定食屋のラーメン風。玄関には、日本語の新聞に、日本語の漫画がずらり。その漫画も、芸術がかってる COOL JAPAN 系ではなく、ものすごく庶民的なフツーの漫画。

ここの最大の価値は、「フツー」 なのです。
こぢんまりとした食堂のテーブルとイス。
ビールについてくる、柿ピー。
「いらっしゃいませー」 の声。
テレビで延々と流れるのは、日本の民放のバラエティー番組 (のビデオらしい)。
たぶんこのあたりでは一番、日本っぽい空間かもしれません。

ここに一番はまってるのは、食べ物に関して超保守派の我が息子。
この店に来ると、いきなりくつろいで、漫画を読みながら、トンカツを食べてます。
「宿題が終わったら、TEMARI に連れて行ってやる」 などと言おうものなら、もう、とんでもない集中力を発揮して、いつもの5倍のスピードで宿題を仕上げてしまうほど。

いかにも日本人にしか受けそうにない店なのですが、ところがところが!!
今や、一番多いのは中国人のお客さんかも。
韓国人のお客さんもものすごく多い。
日本語を勉強してるのか、日本語で注文を試みるアジアン率も高し、です。
いつもものすごく混んでいて、週末の夜なんか、待ち時間が生じるくらい。日本人客の割合は3分の1くらいかも。

最近は、現地のアメリカ人 (というか西洋人) にも密かな人気のようで。
グルメ系ホームページへの書き込みを見ても、
「スシだけが日本料理だと思ってるアナタ、絶対に TEMARI にゴー!」 とか、
「日本に行かない限り、絶対に食べたことがないはずの日本料理がここにある」 とか、
「正真正銘の日本の食い物! 正真正銘過ぎる、って人もいるけどね」 とか。
ディープジャパンの体験コースの一つと化しているみたい。

我が家では、土曜日の息子の日本語補習校が終わった後、家族で乗り込むのが習慣化してます。夫は職場で日本の新聞各紙を読めるらしいんだけど、私はワシントンポストのほかは、2週間遅れくらいで夫が持ち帰る毎日新聞 (それもスクラップをした後ゆえ、穴だらけ) を時々読む程度なので、ここの店で4日分くらいの朝日新聞を読むのがすごく楽しみだったりするのです。

しかし、ほんと、こんな可もなく不可もない、といった 「フツー」 のお値段と味の店が、妙に人気なのはなぜかなあ。
夫がぼそっと一言。
「この店なら、君のおとうさんでもうれしがるかもなあ」
ああ、そんな感じ。
外国慣れしてない年配の日本人にとって、まったく外国を感じさせないこのビミョーな雰囲気は実はすごくすごくこの国では貴重な存在なのかも……。

さて。
もう一軒は、比較的新しいお店で、SUSHIDAMO
ちゃんと自前のウェブサイトも持っておられる。ね、オシャレでしょ?
ワシントンポストにも紹介された。
この記事の途中にある写真や、ウェブサイトの写真を見てもらえれば、だいたいの想像はつくと思う。
美しいでしょう?
ウリは、創作巻きもの、です。

経営者は日本人ではありません。シェフは日本人だそうです。
でももう、そんなこと関係なし。
ここの味に思わず痛感したのは、
「すごい。寿司が、日本の味ではなく、世界の味に仕上がってる」 でした。
創作巻きものは、日本では出会ったことがない味。

最初に紹介した TEMARI が穴ぐら的なくらい 「フツー」 の日本ならば、
こちらは、日本だの、寿司だの、というのを思う存分に広げてみせた店。
(どっちがどうと言うわけではなく、両方ともすごいと思う。車で10分足らずの距離に、両方のお店があることに感謝!)

SUSHIDAMO で、「冬」をイメージしたという巻きもの 「fuyu」 を頼んだら、ほたてを海苔で巻き、かつお節を一緒に巻き込み、上に緑色のわさび味のトビ子がトッピングして出てきました。
なるほど、冬は雪の白。
でもホタテだけじゃ味が淡泊過ぎる。
かつお節が味と歯ごたえに変化を持たせてます。
トッピングのトビ子の緑色は、どうやって色をつけたんだろう。
抹茶色が、とてもきれい。

ソースに柑橘系などフルーツを使ってみたり、思った以上の自由さです。
実は私、最初に食べた時、シェフは日本人だと思わなかった。
「ああ、外国の人だから、ここまで自由にやれるんだ。ありがたいなあ」 なんて感謝したくらいだもの。
寿司はもう、何も日本人が握らなくてもいいし、ロシアでは創作寿司コンテストがあるらしいし、なんてわくわくする時代なんだろう!

そんな時代に、あれ、なんだっけ?
農水省の 「スシ・ポリス」 ?
日本食ブームに乗じて、外国では外国人が 「日本食」 をうたってアジアンフードを一緒くたに店で出してる。この際、認証制度を作りましょうか、ってな話だったかな。
米国のメディアからは、「スシポリスが食の国粋主義を掲げてやってくる」 などと批判されたっけね。

あの話、まだ生きてるのかなと調べてみたら、海外日本食レストラン認証事業としては頓挫したはずが、復活折衝かな、海外日本食優良店調査・支援事業として予算付けされたらしい。
それにしても、「認証」 をうたうと、「ポリス」 と叩かれるからって、「支援」 と言ってごまかすあたりが、なんというか、すごい……。

税金2億7600万円かあ。
「基礎調査」という名の、海外の日本食食べ歩き。
ぜひ、私にもやらせてほしいもんだ。

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>いつもの5倍のスピード

赤い彗星より速いぞ!できるな!

Washingtonへ行かないと、ろくな日本食が食べられない? 困った。
勢いの良い文章に降伏。
  どっちのお店でも食べてみたい。59~60年のアメリカでは、すき焼き造りを host familyで頼まれても、日本のお醤油が入手できなかった。遠い昔話。
  詩集は未着ですか。つまらぬ本ですが、小国さんの文章だけが、燦然と光を放つ。
  お元気で                  工藤 幸雄拝

こんにちわ。

始めまして。私は、sushidamo chef 岡村といいます。
楽しく読ませていただきました。
ご来店いただきありがとうございました。
日々、お客様のレビューを見ながら勉強させていただいております。
新たに新しい巻物もたくさん用意しております。
またお越しくださいませ。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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