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現地校入学への道 2

本日、International Student Administration Office へ。
先日、「現地校入学への道1」に書いた、例のあのオフィスである。
車もないし、今回は最寄り駅からバスで行こうと覚悟を決めていたのだけれど、不動産仲介業のK女史が 「あら、事務所に近いし、駅からの送り迎えくらいしてあげるわよ」 と。
厳密には、彼女の仕事の範疇ではないわけで、とっても申し訳なかったのだけれど、彼女の申し出はとてもうれしかったのだった。

事務所の受付で名前を書くと、数分後、小さな部屋に通された。
こっちは緊張でガチガチ。
だってすごい話、いっぱい聞かされてきたのだもの。
自ら実体験した 「窓口の人によって必要書類が違う」 という類の話はもちろん、さっきもK女史からこう言われたばかり。
「おたく、2日後に面接予約が入れられたなんてラッキーよ。私のお客さんで、面接の予約を入れるのに2週間もかかったんだから! 家の引っ越しも済んで全部準備が整っていたのに、2週間も学校に通えなかったのよ!」
……ひええええ。
予約に2週間もかかるって、どういう事務所なんだろ。

募る不安。
高まる緊張。
書類はこれで足りてるかしらん。
息子はハローウィーン(10月31日)までに、学校に通えるのかしらん。

担当してくれた女性は、家族3人の旅券とビザ、息子の出生証明書、学校の記録(日本の小学校で発行してもらった英文書類)、家の契約書をそれぞれチェックし、パソコンに打ち込んで行く。
同時に、別の女性がこれらの書類をコピーしに行く。

あれ?
と思ったのは、この2人がスペイン語でしゃべっているのに気付いた時のこと。
よくよく耳をすますと、この事務所、飛び交う会話のほとんどがスペイン語だ。もしかしたら、ヒスパニックの子どもたちの編入が多いため、スペイン語のできるスタッフを数多く雇ってるんじゃないだろうか。
よく見れば、事務所の壁には、中南米各国の民芸品などがところ狭しと張られてある。
ヒスパニックの子どもたちを勇気づけようという心遣いに、ちょっとうれしくなる。

少しずつ緊張が解け、落ち着いてきたところで、小部屋の中も観察すると、壁に大きな写真が1枚貼ってあった。
イランのペルセポリスの美しいポスターだと気付いた時は、さすがにちょっと胸が熱くなった。国同士は決して仲良しじゃないのにね。
部屋の一番奥に、日本の小さな招き猫を見つけた時は、さすがに息子に教えてあげた。
「ほら、見てごらん」

猫の胸には大きく、「福」 の一文字。
バカげた話だけれど、それだけで何だかうれしく、心がほっこり温まった。いつかこの国に慣れたら、この事務所に少し慣れたら、日本の民芸品でも持ってきて、「これ飾ってもらえませんか?」とお願いしてみよう、と思った。

そんな感慨にふけっているうちに、なんとなんと!
書類審査はパスしたみたい。
やった~。

次は、息子の英語テスト。
他言語を母国語とする子どものための英語教育のレベルを見るのが目的で、いわば、「どれだけできるか」というより、「どれだけできないか」を検査するようなもの。
「だから、できなきゃできないほうがいいのよ」と息子を励ますのだけれど、息子はもう、緊張しちゃって大変。
それでも、これは親が同席できないので、「がんばれよー」と私は部屋を出るしかない。
レベルによっては色々と難しいテストを受ける子もいるそうだが、息子の場合、はなから何も分からないので、そのお陰か、数分でテストは終わった。

息子に聞くと、
「あのね、これは何と聞かれたから、イスをチェアーって言ったら、グッドジョーブ!ってほめられた」
「あとね。ローマ字の大文字があって、Tはどれ? と聞かれたから、指さしたら当たった」
「でもほかの質問は全然分からなかった」

で、次がいよいよ、予防接種。
日本にいる時に、「ある程度日本で打っていかないと、アメリカで一度に何本も打たれるわよ」 と助言されていたので、それなりに日本でも打ってきた。
それも、こちら Montgomery地区 のホームページから必要な予防接種一覧をプリントアウトし、医師に見せ、計画を立て、その結果、ポリオの追加とか、B型肝炎2回を接種したんだけど。

こちらは結構悲惨な結果だった。
最初に 「これが必要です」 と言い渡されたのが、

1、水疱瘡
2、おたふく、はしか、風疹のMMR
3、破傷風とジフテリンのTD
4、B型肝炎の3度目
5、ツベルクリンテスト

なんと注射4本にツベルクリン、だよ。
それも一気に。
ひええええ。
1日に針5本????


私、この時ばかりは必死で英語を読みました。
電子辞書を使いまくり。
まず、1番の水疱瘡。これは一度接種していて、その接種証明(英文)もあるのに、なぜ?

担当者はいう。
「法律が変わって、2回必要になりました」
うっそー。
担当者が見せてくれた日本語の説明文を読むと、なぜかそこには、「1回」と書いてあるんだけど。
それを指摘すると、担当者は、「この説明文は古いんです」 といって、説明文を丸めて捨てちゃった。
がくっ。

2番目のMMR。
これは悔しかった。
だって、風疹やはしかはきちんと接種済み。
おたふくの罹患証明書も持参したのに。
「罹患証明書だけではだめ。ここで血液検査ができれば、結果いかんでなしで済ませられるんですが、ここでは血液検査はしてませんので、接種してもらうしかありません」
というのがご回答。
がぁーーーーーーーーーーん。

3番目のDT。
日本の場合、これに百日ぜきを加えたDTPというのを打つわけです。息子はこれを4回もすでに日本で接種している。
一方、担当者がくれた日本語の説明書には「最低3回接種すること」とある。じゃあ、いいじゃん!
しかし。
担当者の回答はこれ。
「こちらでは、7歳以上で接種が必要です。おたくの息子さんは4回目であってもまだ2歳。これじゃダメなんです。日本でポリオの追加なんかするくらいなら、DTをやってこれば良かったのにねえ」
ふえええええん(涙)。

4番目のB型肝炎のみ、覚悟しておりました。
3回接種が義務づけられていることはHPにも掲載されていたし、日本では3回目は間に合わなかったのです。

5番目のツベルクリン反応。
陽性となれば、すわ、結核? と疑われ、レントゲン行きです。
が、日本でBCGが義務づけられているので、結構陽性って出るそうなのです。
これがいやだったから、接種証明書の欄外に、きちんと日本のBCG事情を医師サイン入りで説明してあるというのに、それでも
「やることに決まってます」
この一言で、日本での準備なんて、あっさり、おじゃん。

1日5本も針を刺したら、絶対に息子はめげるよなあ。

ところが。
医師がやってきて、息子に打ったのは注射2本と、ツベルクリン反応だけだった。
なぜか水疱瘡は、打たれなかった。
案外、やっぱり1回で良かったんじゃないの?
ついつい、疑ってしまう私なのである。

さらにB型肝炎3回目は 「11月にやりましょう。8月の前回の接種からまだ間が開いてないので」と。

よかった。
針3本なら、まだ許容範囲だろ。
……と思ったら、問題は、本数だけじゃなかったんである。

美しき女性のお医者さん、脅える息子に大丈夫大丈夫よ、と英語で言ってくれるが、当然息子には通じないしね。
アルコールで肌を拭いた後、医師が注射をつかむのを見た瞬間、私、凍り付きましたよ。
だって、ドラえもんみたいに、「ぐー」 で注射を握ってる!

ぶすっ!

まさに肌に垂直に。
こんな注射、見たことないぞ。
息子の顔が、ゆがむゆがむ。

さらにもう1本。
「今度はちょっと痛いわよ。痛かったら、アウチ!、って叫びなさいね」
という医師の言葉を、私は急いで通訳する。
息子は、その瞬間、

「あうちあうちあうちあうちあうち……」

叫び出す。
おいおい、まだだってば。

またしても、「ぐー」の手の形で注射を持って、
垂直刺し。

ぶすっ!

息子よ、ごめん。
申し訳ないが、母ちゃんは一瞬、噴き出しそうになってしまった。
痛いなら、日本語で痛い、痛いと騒げば良いものを。
ついつい、生真面目なんだな。
言われた通り、

あうちあうちあうちあうちあうちあうちあうち……

かわいそうな息子よ。
でも、後で聞いたら、

「アウチ! って英語を言わなきゃ、とそっちに必死で、気が散って、最後の注射は痛くなかった」

だって。
ま、結果オーライですか。

まあ、こんな感じで、「現地校入学への道」 の最難関と言われた事務所での書類提出と面接と予防接種を終えたのでした。
めでたしめでたし。

来週は、ツベルクリン反応の結果を見せに行かねばなりません。
陽性が出たら……レントゲン検査が義務づけられてるそうです。
結核でないことを、証明するためです。
どうかどうか、陰性でありますように!!
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予防注射

フレーフレーおぐに(&息子くん)、と海をへだてて応援しながら毎回読んでいます。この勢いだとすぐに単行本になるね。

予防注射、娘も幼稚園に入るのにチェックしたら、なんだかんだと足りなくて1日に3本打たれました。一生で一番悲しかった日、と当時言ってました。
1日に複数本って、日本じゃ考えられないよね。

それに制度も微妙にちがう。
うちのときは、ポリオが足りないって注射打たれたけど、後からよくみたら、日本のは最初から生ワクチンだから、こっちの方が強いじゃない。うちなんかNYだから軟弱に日本人のいるクリニックに行ったのに何やってんだか。そのころから、「ま、しょうがない」と、子育て全般に鷹揚になった気がします。

一つ一つ進展してますね~。楽しみに読んでます。
息子君も少しずつアメリカに馴染んできているみたいだし…。
おぐにちゃんの毎日の奮闘振りをこちらから応援しています。体気をつけてね。

ごめん..(^^;;

ごめん、噴いちゃった..あうちあうちで。

息子君かわいいねぇ。
朝からなごんでしまったわ。

予防注射の多さにはびっくりだけど、
楽しい学校生活レポもたのしみにしてま~す!

ポリオ

本当に国によって予防接種は違うのね。

我が家は、なんと、、、
ポリオの予防接種忘れてました。
区に確認したら、既に公費負担では受けられない年齢になってました。
医師会診療所で、自費だと1回5500円だって~
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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