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現地校入学への道 1

さてさて、お次は息子の現地校入学です。
メリーランド州のMontgomery地区では、以下の書類と手続きが必要とされています。

・両親と本人のパスポート、ビザ
・本人の出生証明 (大使館で戸籍謄本を英訳してもらう。10ドル)
・在住証明 (家が賃貸なら、賃貸契約書)
・日本の小学校での在学証明書及び成績表 (いずれも英文)
・予防接種証明書

これら全部がそろったら、外国人生徒入学事務所に電話し、予約を取って出かける。
そこで書類手続きをしたうえ、英語の試験 (もちろん息子が! 英語が母国語でない子への英語教育を受けるため)をして、さらに足りない予防接種があればそこで打つ。
……ってな手順は、複数のガイドブックや知人の情報で確認済み。

出生証明書は今朝、大使館に行って申請。明日午前には受け取れる予定。
(この大使館、最寄りの地下鉄駅からは15分くらい歩くので不便だなあ、と思っていたら、なんと、今のアパートの最寄り駅からバスが出ててね。大使館のほとんど目の前に留まるの。超ラッキー!)
在住証明は、明日、家の契約をするから、明日にはゲットできるはず。

となると、残る作業は、外国人生徒入学事務所に電話をし、アポイントメントを取る、という作業だけ。
でも私、電話での英語ってほんと、苦手なのよね。
よみがえるのは、comcastというネットやケーブルサービスの会社との電話の記憶。最初から最後まで、一言もわかんなかったわ。

でも勇気を出して、本日午後、電話してみた。
「うんちゃらかんちゃら(事務所の名前)、へんたらはんたら(電話に出た人の名前)、めいあいへるぷゆー
ここまではOK。
こっちも名乗り、子どもを現地校に入学させたい旨を伝えた。
そしたら、電話口の彼女は 「必要なものはね、」と順に列挙し始めた。
さすが、外国人相手の窓口だけあって、すっごくわかりやすく、ゆっくり話してくれる。

「息子さんとあなたのパスポート。えっと、お父さんも一緒にいる?」
「います」
「じゃあ、お父さんのパスポートもね。それから出生証明書」
「明日、日本大使館で入手予定です」
「それから、前の学校での在学証明と成績表」
「それは日本の小学校で入手済みです」
「それから予防接種証明書も」
「日本でちゃんと英語のを作りました!」

……ここまではね、良い調子だったのよ。
で、残すは在住証明。

「それから、ぷるーふおぶれじてんしーね」
「賃貸契約書があります!」
「その家ってあなたの家?」
「いえ、賃貸ですから。別に所有者がいます」
「じゃあ、別に、はうじんぐふぉーむがいるわね」
「へ? 何ですか、それ」
「学区の学校に行ったら書類があるから。それに記入し、あなたと家の所有者の両方のサインが載ってなきゃダメよ」
「……はぁ」
「さらに、住所を証明する三種類の書類もよろしくね」
「三種類?」
「そう。例えば、銀行からの計算書とか、クレジットカードの請求書とか、図書館からの手紙とか、職場からの『この従業員はここに住んでることを証明します』っていう証明書とか」
「あの……(と、つい、日本語で言ってしまったぜ)。職場からの証明書は取れます。でも、引っ越しがこれからなのに、銀行やクレジットカードからの書類が取れるはずないじゃないですか」
「じゃあ、引っ越してから、それらがそろってから、また電話して」
「………」

絶望的な思いで電話を切ったのだった。
私のクレジットカードの住所は日本だし (アメリカでは簡単にクレジットカードは取れないのだ)、銀行口座は仮住まいの今のアパートメントだし、携帯電話の住所はなんとDCの夫の会社だ。
当たり前よね。
これから引っ越す物件は、わずか数日前に見つけたばかりの家だもの。
予言者でもない限り、そんな書類、数日でそろうわけないじゃーないか!

しばし呆然。
いったい、息子が現地校に通える日はいつなんだろう……???

思わず、とあるネットサイトで、在米経験のある方や在米期間の長い方々がこれまで助言してくれた情報を読み返す。
どこにも、
「はうじんぐふぉーむ」だの、「3種類の在住証明」なんて、書いてない。

が、一つの文章が目に留まった。

「アメリカでは、必要書類が窓口の担当者によって違います」

……。
ほんまかいな、と思うよね?
でもね、たぶん、ほんと。
なぜなら、日本大使館で、メリーランド州の運転免許証取得のために必要な書類を尋ねたら、大使館の窓口の方が当たり前の顔してこう言ったの。

「さあ。この国では、窓口の人によって違いますからねえ」

おいおい、まじかよ。
本当にそんなことってあるわけ?
お役所だろ。
日本ではあんな腹だたしかった お役所仕事 という言葉が無性に懐かしくなっちゃったりして。

しばらく落ち込みながら、親子でプリンなど作った。
巨大オーブンをいまだ使いこなす自信がないため (おまけに仮住まいなので、汚したら面倒かな、と)、焼きプリンは無理だが、牛乳を入れて温めて作るプリンの素というのを見つけたのだ。
そんなこんなで気持ちを整え、1時間後、もう一度、同じ事務所に電話したのだった。

「なんちゃらかんちゃら、マリア、めいあいへるぷゆー

おお、今度の人は、マリアというのか。
さっきの人と声が違うぞ。
それでも念のため、私は思わず、思い切り声色を替えて話してしまう。

「えっとー (ちょっとカワイ子ぶりっこな声で)、私は日本から来たばっかりなんですが、息子を入学させるのに必要な書類について教えていただければ、と」

そしたら、マリアは言ったわよ。

「あれとこれとあれとこれと (とまあ、上記に挙げたのと同じもの)、それから在住証明ね」
「……リース契約書とかでもいい?」
「OK、問題ないわ」
「ほかには?」
「それだけよ」

……。
マリア、君は、予防接種証明を忘れているぞ。
まあ、いいか。
さっきの人と、全然言うことが違うのだった。
その場で金曜日のアポイントメントを取った。
もう一度、必要書類をこちらから列挙して確認を取った。
大丈夫だ。

それでも、金曜日当日に別の人が出てきて、「はうじんぐ・ふぉーむは?」とか言われたらたまらないので、「マリア、あなたを呼び出せばいいのよね」と確認までした。
マリアは 「うーん、当日対応するのは別の人かもしれないけど、まあ、私もその時にはいますよ」と。

電話を切った時は、もう、マリアが神さまに思えたよ。
アベマリアか何か、歌い上げてしまいそうな気分。

ああ、マリア。
なんて美しい響きの名前なんだろ。
ほんと、神の子を宿した聖母、って感じ。
ああ、マリア。
あなたに救われました。

……いや。
金曜日にならないと、本当に 「救われた」 かどうかは、わかんないけどね。


 


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ひゃひゃひゃ!!声色まで変えたのかー。
なんかおぐにがかわいこぶりっこして電話してる姿を想像したよ。ぷぷぷ。
お疲れ様でしたー。うちのほうなんて、予防接種も入学後でよかったんだけどね。ほんとに何に付け、当たった人によるからね、心してね。何をするにもいい人に当たったら、ラッキー!と思い、はずれの人に当たったら、仕切りなおす。
でも結構いい人、多いから大丈夫よ。ほとんどの人は、慣れない外国人に優しいです!
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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