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記事257◆憂楽帳8回 「祖母と父の記憶」

これも、似た経験談を読者から、たくさん寄せていただいた記事です。

■掲載年月日 2006年12月01日
■憂楽帳:祖母と父の記憶

 昭和12年生まれの父には戦後の苦労を聞かされて育った。貧しくて小学校で一人だけ遠足に行けなかった話。生卵1個を姉弟と3等分しようと何度もやり直した話。20年前、健康食にかぶれた私が麦入りのご飯を炊いた時のことは忘れがたい。日ごろは温和な父が「麦は死んでも食べない」と目を真っ赤にして怒った。父の涙を見たのはこれと母が死んだ時だけだ。

 一方、大正2年生まれの祖母は女学校で英語を習い、ダンスホールでよく踊ったという。父の話とのあまりの落差に、幼かった私は「日本は段々豊かになったんじゃないの」と混乱したものだ。

 最近、田辺聖子さんのフォトエッセー本で、田辺さんの生家の写真館が撮影したという戦前の古い写真を見た。洋装、カフェ、正月の晴れ着。祖母が私に語ってくれたハイカラな世界がそこにあった。これが戦火に焼かれ、父の記憶へとつながっていくのかと思うと、写真の中の笑顔や華やかさが切なく胸に迫る。

 本日夕刊特集の田辺さんのインタビュー。父と祖母の話を懐かしみつつ書きました。
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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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