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記事246◆憂楽帳2回 「ナカちゃん」

■掲載年月日 2006年10月13日
■憂楽帳:ナカちゃん

 まだ凍ったままらしい。何かというと徳島県の那賀(なか)川で人気者だったアゴヒゲアザラシのナカちゃん。8月に死んでから、ずっと動物園のエサ用冷凍室の中にいる。

 自治体には「市民葬に」「遺体を見せ物にするな」など住民の声が約50件。博物館が学術利用すると決まり、目下、骨格標本案が有力だが、「残酷」「子供はショックでは」という意見も。「擬人化された存在だけに、すぐ骨にすると住民感情が……」と博物館関係者も案じており、体長188センチの冷凍保存は当分続きそうだ。

 02年夏、人気アザラシの先輩格タマちゃんの見物客に「なぜ冷房の利いた水族館に行かないの?」と聞いたことがある。ある小学生の答えは「タマちゃんはホンモノだから」。きっと「野生動物だから」と言いたかったのだろう。

 今や阿南市特別名誉市民のナカちゃんだが、海岸に打ち上げられたウミガメやクジラと同じように、野生動物として骨格標本にしてあげてはどうか。子供が骨を見て泣いたなら、私たち大人が動物の生き死にについて言葉を尽くせばいい。
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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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