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★豚の死なない日 (著・ロバート・ニュートン・ペック)

★豚の死なない日 (著・ロバート・ニュートン・ペック

最近読んだクリス・クラッチャー著作2冊「ホエール・トーク」「アイアンマン」とともに、訳者の金原瑞人さんからご紹介いただいた本。
こちらは、クラッチャーの重さとはまた別の、静謐で、圧倒的な世界です。

貧しい農家の12歳の少年が、大地を踏みしめ、家畜を飼い、父に多くを学びながら13歳で大人になっていく……そんな日々を淡々と描いています。ただただ、圧倒されます。

文盲の父が息子に教えることが素晴らしく、例えば、息子に「仲良くできている相手との土地の境にまで柵を立てるのはなぜ?」と問われ、「あそこの牛がうちのトウモロコシをかじったら、相手はわしよりもっといやな思いをするだろう。うちの牛に自分のところのトウモロコシをかじられるよりな。柵はいがみあうためのものじゃなくて、仲良くやっていくためのものなんだ」と教えます。
こんな風に、一つひとつの父の教えの含蓄はとても深いです。

特に、最後の数十ページはもう、ため息すらつけない感じです。
父と息子の絆に圧倒されるからです。

私が一番好きなシーンは、豚を殺めた後の息子と父を描いた場面。(ネタバレになるので詳しく書きませんが)。

それから、父が使っていた道具の取っ手が、父が握っていたところだけ明るい金色をしているのに、主人公が気付く場面です。
主人公は、その取っ手を「息を呑むほど美しい。働く手が取っ手を金に変えたかのようだ」と感動し、そして「ぼくの手がその道具を持てるくらい大きくなったかどうか」を確かめます。
なんか、ドキドキしながら、読み終えました。
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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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