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記事132◆やっぱり女は元気だ、という記事(レジャー白書より)

■掲載年月日 2003年09月03日
■シニア女性の元気ぶり 「女性は強く、自由時間も一番」
■「レジャー白書」も浮き彫りに
--温泉施設/フィットネスクラブ……


 シニア女性が元気だ。温泉でも、山でも、観光地でも、目立つのはいつも彼女たち。事実、社会経済生産性本部(東京都渋谷区)がこの夏まとめた「レジャー白書2003」でも、シニア女性がレジャー産業をけん引する実態が浮き彫りになる。レジャーを謳歌(おうか)するシニア女性たちの姿を、白書の中に追った。

 ◆ミ・ボ・ウ・ジ・ン!

 《注目されるのは「温浴施設」である。参加率が40・8%と非常に高く、中でも50代女性では49・4%、つまり2人に1人が参加している》

 レジャー白書は、最近注目されるようになった「ウオーキング」「携帯電話でのやりとり」「ペット」など24種目の余暇活動について、参加率(過去1年間に1度でもその活動をやったことがある割合)を調べている。この中で最も参加率が高いのが「温浴施設」だ。
 白書創刊時の77年には、独立した調査項目にすらなっていなかった「温浴施設」が、このところ大変な人気だ。人気の担い手は、主に中年女性やシニア女性である。

 今年、東京都心に温泉施設が次々とオープンした。「大江戸温泉物語」(台場)を代表格に、ほとんどの施設は中高年女性客でいっぱいである。唯一、若い女性客にターゲットを絞ったのが、東京ドームシティ(文京区)の「スパ ラクーア」だ。

 8月下旬の平日、あえてこの「ラクーア」に出かけてみた。ここでもシニア女性がかっ歩しているのか、知りたかったからだ。
 「ラクーア」は、若い女性を満足させる工夫に満ちている。着替え用のウエアも若者向けのデザインだし、エステや化粧品サービスも充実している。館内のショップも明らかに若者や働く女性向けだ。
 しかし、やはりシニア女性はここにもいた。数は3分の1程度だが、若い女性に交じって物おじすることもなく、サウナでうたた寝し、足湯でおしゃべりに興じている。「もう3回目」というご近所さんや、朝から夕方までのんびり過ごすというグループもいる。

 シニア女性4人組に声をかけた。近所の町会仲間だという。「温泉大好き。この前信州に行ってきたばかり」「出かけるのはいつも女友達か姉妹と」
 思わず「ご主人とは?」と尋ねたら、一瞬の沈黙の後、4人は顔を見合わせ、噴きだした。

「いないのよ。私たち全員、ミ・ボ・ウ・ジ・ン!」「だからこんなに気楽なの」
「永六輔さんが言っていたけど、女性は夫を亡くすと5年若返る。男は妻を亡くすと10年老け込むんだって。本当よね」

 4人のレジャー熱は温泉にとどまらない。レクリエーションダンスを踊り、デパートで買い物をし、時にはボランティアまで楽しんでいるという。
 あっぱれ、である。

 ◆次は第九

 《最近増えている客層として、全体では第1位に「高齢の女性」が挙げられている》

 白書では、17種類の余暇関連サービス業に対して、客層の増減について聞いている。「現在の主要な客層」では「家族客」が35・0%で1位だが、「最近増えている客層」を見ると「高年齢の女性」(28・9%)がトップに躍り出る。「主婦」(20・5%)も高い。
 一方、男性では「高年齢の男性」(28・3%)が上位に食い込むものの、「中年男性」(10・1%)と「独身サラリーマン」(8・0%)の元気のなさが際立つ。

 シニア女性が増えていると答えた業界の第1位は、「フィットネスクラブ」(69・5%)だ。なるほど、レジャーを楽しむには、まず健康、というわけである。実際、フィットネスクラブ業界のシニア女性への期待度は高い。「今後力を入れる客層」を複数回答で尋ねたところ、「高年齢の女性」がトップ。フィットネス関連事業所の実に62・0%が「高年齢の女性」を挙げているのだ。

 そこで、東京都千代田区のYWCAフィットネスワオを訪ねた。女性専用ゆえ、シニア女性にも人気が高い。会員約1000人のうち、60歳以上が34%を占める。70歳以上も14%いる。無理なく運動できる水泳や水中運動に人気が集まる。プールでは色とりどりの水着姿の女性たちが健康作りに余念がない。

 「大正生まれよ」と笑う白髪の女性(78)は、3年前から通い始めた。初めて泳げるようになった日の感動は今も忘れられないという。「毎年の老人健診でも悪いところは全然ない。薬知らずです。水泳も楽しいし、ここで知り合った女友達と旅行するのも楽しい」。今年は新たに合唱団にも入った。「年末に第九(ベートーベン交響曲第九番)を歌うのが目標。人生、常に挑戦しなくてはね」
 別の女性(60)は、健康診断で高コレステロールを指摘され、運動を始めた。「ほかに刺し子、織物、ピアノをやってます。ここに来る女性は積極的で、たいてい別に習い事をしているから、お互いの発表会なんかに誘い合って行くのよ」という。
 夫はまだ現役の勤め人。「最近は夫を映画やお芝居に誘うようにしています。『老後が寂しいわよ。定年後、一人で留守番できないでしょう』って声をかけると、私に付いてくる」とか。しかし、行った先の劇場や映画館で、夫は思わず「どうして女ばっかりなんだ?」と絶句したそうである。

 経済評論家の竹内宏氏は、シニア女性のレジャー需要はまだまだ伸びると見る。「問題は、サービスを供給する側がシニア層のマーケティングを軽んじていること。若者向けの施設には中高年は入りにくいが、若者は中高年を意識した施設への抵抗感が少ない。中高年やシニアを意識したレジャー施設は、結果的に広い世代を集められる」と指摘する。
 また、有名な観光地、山梨県・清里を例に挙げ、「清里は最近、『若者の街』から脱却を図り、中高年・シニア向けの施設を充実させることで、客を呼び戻すことに成功した好例だ」と説明する。

 ◆男は「静」、女は「動」

 《男性の特徴としては「パソコン」(ゲーム、趣味、通信など)が女性を大きく上回っている》

 《「宝くじ」「ビデオ観賞」「スポーツ観戦」「バー、スナック、パブ、飲み屋」も男性の参加希望率が高い》

 《一方、女性では「国内観光旅行」や「外食」などへの参加希望率が男性を10ポイント近く上回る》

 《「音楽会・コンサートなど」「水泳(プールでの)」も例年通り女性の参加希望率が高い》


 91種目の余暇活動について、将来やってみたいかどうかを尋ねた「参加希望率」調査では、男女差がくっきり出た。レジャー志向が男性は「静」、女性は「動」といえる。外出したり、身体を動かしたりするアクティブなレジャーを希望するのは、女性の方が多いのだ。

 レジャー産業論が専門の山田紘祥・文教大国際学部教授は、シニア女性がレジャーをけん引する背景には、当然「女性の自立」があると指摘する。「経済的にも社会的にも女性は強くなった。自由時間にも一番恵まれています」という。
 一方で、「働き盛りの男性や若者など、これまでレジャーの担い手だった層に元気がない。働く男たちは不況でレジャーどころではないし、若者は生まれながらにケチケチ世代。現在の高齢男性はレジャーの素養や経験に乏しい」。なるほど、他に元気がないから、シニア女性ばかりが目立つのだ。

 山田教授は今後のレジャー需要について、こう予測する。
 「シニア女性の潜在的願望のキーワードは『健康』『学習』『ボランティア』。癒やしに加え、社会的な交流を通じた自己実現も求めているのです。温浴施設やペット産業に加え、テーマ型の旅行などの需要もさらに高まるでしょう」
 つまり、どこへ行ってもシニア女性客ばかりが目立つ現状は今後さらに加速する、というわけだ。では最後に、「ますます肩身が狭くなる」という男性陣に耳よりな情報を一つ。
 今、男風呂は、女風呂よりずっとすいていて狙い目です。出かけてみては?


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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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