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★四つの嘘(著・大石静)

★四つの嘘(著・大石静)

東京の女子校の同級生だった4人がそれぞれの人生を送り、40代になった時の物語。
むちゃくちゃ面倒な人間関係なんだわ。高校時代、クラスでリーダー格だけど自分の善悪の判断を他人に押し付けるきらいのある満希子は婿養子をもらい家業を継いでいる。高校時代、満希子の親友で、大学生の河野を恋の相談相手だったはずの詩文に奪われた美波は、河野に似た男と結婚するも、40代で河野と不倫。高校時代から他人とつるむのが嫌いで、生きがいは男を振り向かせることで、美波からも河野を奪い、しかし河野と離婚してからは、子持ちのまま子育てにも生きがいを見いだせず、生活を荒らしているのが詩文。そして、高校時代、一人医学部に進学し、「男なんかどうでもいいわ」の姿勢のまま医者としてのキャリアを積み、更年期を早々に迎えてしまったのがネリ。
(あーあ。書いてるだけで疲れた)。

この本の一番おもしろい読み方は、気の置けない女友だち4~5人でこの本を読み、酒を飲みながら、「どの女に一番共感できるか」「誰のどこが嫌いか」というのを延々としゃべくることではないかなあ。結構、もりあがると思うが、まあ、それ以上の話でもないよね。

ちなみに私は、高校時代の4人の中で一番好きになれなかったのが満希子かも。他人に自分の価値観を強いて、おまけにそれを正義と思いこんでる人は、子供も、大人も、好きにはなれないの。高校時代の詩文は嫌いじゃない。ただ、男を落とすことでしか自分の価値を計れないというのは痛々しいな。

それにしても、「同じ高校時代を過ごした女友だちが、その後、互いに大きく異なる道を歩んで……」という類の小説って、1ジャンルを築いてますよね。
専業主婦がいて、キャリア女性がいて、みたいなわかりやすい構図を作りやすいからかしら。
大ヒットの「対岸の彼女」も、このジャンルですよね。
で、必ず葛藤と嫉妬とそれぞれの闘いがあって、最後は共感し、互いの人生を認め合う、みたいな展開。

1ジャンルを築くほどの素材でありながら、この手の女友達関係に、それほどリアリティーを感じられない私です。悪いが私たちの高校時代の友人関係って、こんなにドロドロしてなかったし、嘘も嫉妬もこんなにひどくなかったぞ。大人になって、子連れで再会しても、葛藤も嫉妬もないし。
むしろ、私にとっては、ほんわかといつでも身を寄せられる日だまり、みたいな感じなんだな。

もしかしてこの「同級生長じて別々の人生」というジャンル、ありそうで、実はあんまりない話なんじゃないのかなあ。

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プロフィール

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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