ああ、腹が立つ。
何かというと、週刊文春4月19日号。
柔道の全日本選抜選手権で、決勝に負けたのに世界選手権代表に選ばれた、谷亮子さんをめぐる記事。
見出しの「これじゃあ 『負けても金』 谷亮子」 まではいい。
代表選考に対する疑問を感じている人も多いだろうし、それを批判したり揶揄したりする記事があるのは全然OK。
YAWARAちゃんファンを自称する私だって、そう思います。
ただし、この見出しには続きがある。
正確には、
これじゃあ「負けても金」谷亮子 本日も授乳中最初にこの見出しを見た時、すごく悪意を感じてしまった。
記事によると、スポーツ紙の記者が「今回の最大の敗因は、愛息の佳亮クンへのいわゆる“授乳問題”です」と語ったとし、こんな文章を続けている。
当の谷本人も、こんな本音を漏らしていた。
「言い訳にはなりませんが、普段なら2時間かけて練習するところを30分しかできなかった。もし(子どもが)2歳になっていたら(結果も)代わっていたはず」
大会前夜は、夜泣きで起こされ、一回戦が終わった後には、搾乳器で母乳を哺乳瓶につめていた。記事の趣旨に反して、私はここで、思わず涙ぐんでしまいました。
「もしもこの子が○歳になってたら……」と思ったこと、あります。
大事な取材の前に限って夜中に夜泣きで起こされたこと、あります。
会社のトイレで、母乳を絞って捨てたこと、もちろん何度もあります。
それは、切ない、悔しい気持ちで振り返る経験であると同時に、
私にとっては大切な、何にもかえがたい誇りでもあります。
ところがこの記事、1歳3カ月の佳亮くんは「普通は乳離れしている年齢」と断じ、八洲学園大の福田博子教授の談話を引いて「個人差はありますが、生後5、6カ月を目安に離乳を始めたほうがいいですね。夜泣きしている姿を見ると、かわいそうになって、思わずオッパイをあげてしまう人が多いんです。でも、卒乳時期が遅いと、自立が送れてしまう」と書いている。
おいおいおいおいおい!
今じゃあ、自然卒乳を唱える専門家もいっぱいいるし、福田教授の「離乳は5、6カ月を目安に」だって断乳とは別の話なのに、極めて意図的に誤解を誘おうとした編集としか見えない。
WHOやユニセフが 「短くても2年間は母乳を与えましょう」 と推奨していることはもはや常識ではなかったか。
(参考に
順天堂病院系のサイト)
母と子が一緒にいられない時間を、魔法みたいに埋めてくれる「授乳」という結びつきを、なぜ、あえて捨てなきゃいけない?
いつ授乳をやめるのか、それは、自身の体や息子の様子、仕事の事情などを全部考えた上で、YAWARAちゃん自身が選ぶことだ。
それで負けたら、YAWARAちゃんだって批判を甘んじて受けると思う。
他人が、こともあろうに「授乳」を揶揄すんなっ!
ちくしょー。
さらにこの記事、YAWARAちゃんに「子離れ」を迫った挙げ句、最後の締めの言葉がこれ。
「ママでも金」に向かって、まずはもう一度、(夫婦)二人で育児について話し合ってみたら?余計なお世話よっ!。
なぜに卒乳時期まで、メディアが口を出す?
代表選考に疑問があるなら、選考した側の連盟を批判するのがスジなのに。
……と、ここまで熱くなったところで、しみじみ。
なぜ私はこんなに熱くなる?
授乳期からもう8年近く経つのになあ。
いまだに、おっぱいは私のツボなのねえ。ふむむ。
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