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■ヨコハマメリー (監督・中村高寛、ドキュメンタリー)

■ヨコハマメリー (監督・中村高寛、ドキュメンタリー)

戦後、故郷を離れ、東京、横須賀などを渡り歩き、横浜は伊勢佐木町で米兵相手の娼婦をしていたとされる通称「ハマのメリーさん」と周辺の人々の生き様を追ったドキュメンタリー。
この映画、メリーさんご本人が登場するのは、最後の数分だけ。それまではメリーさんの写真やほんの少し残っている映像を交えながら、むしろ、メリーさんをめぐる人々を描いています。実はそこに登場する人が妙に魅力的。

末期がんと向かい合うシャンソン歌手の永登元次郎さんが主役格で登場するのだけど、この人がとても画面を優しく、深くさせている気がしました。元芸者の女性が、インタビューを受ける時に選んで着たのだろう、着物の美しさも印象に残りました。

周辺の人を描いた作品としてはとても魅力的ではあるけれど、「メリーさん」に関しては最後まで遠巻きのまま終わってしまった感が否めません。なぜ彼女が真っ白い化粧をして街を歩き続けたのか、そこにきちんと向き合ってほしかった感じ。
だって彼女、まだ生きているのだもの。彼女がもうこの世の人ではないのなら、この作品でOKと思うけれど、生きているならやっぱり、彼女本人に迫ってほしかった。
それで彼女が映画に語ることを拒否するなら、拒否したことを描けばいいし、なぜ拒否されたかを描くことでまた見えることもあっただろうに。

もちろん、遠巻きのままでも、最後の最後に登場した素顔の「メリーさん」は驚くほど美しくて、それはご本人が美しいというだけではなく、たぶん、撮影した側の人たちの思いがあっての美しさだったんだと思う。
横顔のワンカットだけで、会場の何人もの人が泣いてました。
私はなぜか、爪噛みがひどくなり、観ている間じゅう、爪噛みが止まらないドキュメンタリーでした。

映画というより、深夜のテレビドキュメンタリー枠とかで観たい作品だな、とも思いました。理由は自分でもよく分かりませんが。

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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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