スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アラーキーの東京論

撮り続けて44年 東京は墓場だ--by天才アラーキーという記事を書きました。
そう。江戸博の写真展の内覧会に行った話を以前のエントリーに書きましたが、あの後、編集会議でひたすら企画案を提案しまくったわけです。

取材を取り持ってくれた女性が、「とにかくとんでもない熱意だけは伝わる取材依頼書でした」と後日大笑いするような、かなり思い入れの強い依頼書を各方面に送り、なんとか実現した取材でしたが。

取材の直前、先輩記者にこう諭されました。
「もし脱げと言われたら、脱ぐ覚悟で取材してこい」
私は、絶句。
先輩記者はさらに言う。
「分かってるのか? ヌードを撮ってくださいって女性が世の中にわんさといる人なんだぞ!」
そりゃ確かにそうだけど。
どうもピンとこないのだった。

別に脱ぐのが嫌とか、そういうのではなく。
江戸博で天才アラーキーを見て以来、私にとっちゃ、彼は「写真を撮ってほしい人」ではなく、「ただひたすらに書いてみたい相手」であるわけで。
久しぶりに猛烈な「書きたいモード」に入っちゃっていた私にとって、
撮られるだの、ヌードだの、どうでもいい話だったのでした。

さて。
取材してしみじみ思ったこと。
荒木さんは本当に気遣いの人でした。
街に対する眼差しの柔らかさに、あらためて感じ入った次第。
言葉は相変わらず、ひらめいて弾けていく感じで、だから記事に書いていくと、前後でいっぱい矛盾が生じるし、辻褄が合わないこともいっぱいあるのだけれど、その場面その場面では、その言葉以外はありえないほどピタリとした言葉だったりするのね。
そんな言葉のライブ感をどうにか読者にも伝えたくて四苦八苦したけど、やっぱり難しいもんです。はい。

最後の最後に荒木さんに、
「しかし、俺の取材に来るのに化粧一つしないで来るなんて、とんでもない奴だな。化粧しろよ。このままじゃ、終わるぞ」
と脅されました。
ははは。やっぱり?
いつも美しい女性を見たり、あるいは女性の最も美しいところを引き出すような撮影をしておられる方には、私のスッピン顔はなかなか苦しかったんだと思います。

なんとも申し訳なかったけど、化粧、できないのよね。
何はともあれ、荒木さんとの東京散歩+東京ドライブは、すごくドキドキワクワクする、ぜいたくな取材体験でした。



スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

アラーキー

俺、アラーキーの猥雑な写真、好きくない。だから、小国さんがよく書いたと思われる夕刊の原稿もあんまり楽しめなかった。俺、女性に公衆の面前で”男根”とか”勃起”の類の単語はあんまり使って欲しくないんだなぁ。「」の中ではあったけど、そうなるとアラーキーの計算ということになる。俺は割りと使っちゃうタイプなんだけど。これって古いかなー。だいたい六本木ヒルズ、勃起って感じじゃないんじゃないか。荒々しい息吹きが感じられるビルじゃないぞ。

読みました~。
彼に対する印象が変わりました。ビックリした。
息子を連れて写真展行ってみようと思います。

冷奴さん。

猥雑な写真、私は大好き。というか、つるつるきれいなだけの写真、つまらない。
アラーキーは、猥雑な写真だけでなく、きれいだけど、きれいだけでない写真も多いです。

>女性に公衆の面前で”男根”とか”勃起”の類の単語はあんまり使って欲しくないんだなぁ

爆笑。
そういうおじさんには、生きづらい世の中ですよねー。
アラーキーの作戦で紙面になった言葉ではありません。むしろ、ああいう言葉が普通に新聞という媒体できちんとまじめに使われることに意味があると思っているので(その言葉でしか語れない温度や質感ってありますし)、あえて削られないように、カギ括弧の中に入れたり、削りようのない場所に使ったり、さまざまな工夫を凝らしてみました。

AGARIさん。

私も、息子を連れて写真展に行こうと計画しています。
江戸博では、小学生の修学旅行生が写真展をみながら、一部、ちょっとエロスな写真が並んでるのを見ては、「エロだ~、エロだ~」と大喜びして所構わず走り回り、その表情が、まるで「さっちん」の写真(60年代の下町の子どもたち)とそっくりなんだそうです。

プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
RSSリンクの表示
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。