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持つべきものは近所のレストラン?

先週は参った。
とある取材が予想をとんでもなく超えて長引いて、午後6時半を過ぎてしまった。
息子はこれまで、7時までしか一人で留守番したことがない。が、今から大あわてで帰っても帰宅が7時を過ぎるのはもう確実。
とにかく事情を説明しようと自宅に電話したが……誰も出ない。

一瞬、肝が冷えた。
どう考えても学童保育からすでに帰宅しているはずの時間なのに。
いったい息子はどこにいる?

携帯電話の履歴を見ると、見慣れない電話番号が。
とりあえず、返信してみると、同じマンションで同じ学年の女の子が「はい、もしもし」。
彼女に事情を聞いたところ、息子は自宅の鍵を学童保育に忘れてきたために、家に入れなかったらしい。「たぶん、学童に鍵を取りにいったと思うよ」と教えてもらったのだった。

息子には常日頃「鍵がなくて家に入れない時は、同じマンションのお友達のおうちで電話を借りて、母ちゃんに電話しなさい」と仕込んできた。仕込んだ甲斐あって、息子はちゃんとお友達のおうちで電話を借りて私に電話したのだ。
ただし、母ちゃんは取材中で、電話に出られなかったんだけれども。

次に大急ぎで学童保育に電話する。
「10分ほど前に鍵を持ち帰りましたよ~」と教えてもらう。
ならば家に着いているはずなのに。
不安がムクムクムクムク。
途中で怖くなってる?
交通事故?
も、もしや誘拐?

帰路を急ぎつつ、もう一度自宅に電話しようとしていたところ、携帯電話に電話がかかってきた。
「もしもし!」
意気込んで出ると、
「母ちゃん……」と涙声。
どうやら家にきちんと入れたらしい。よかった……。

「どこにいるの? 何時に帰ってくるの?」と涙声で問われ、このまま一人で留守番は無理、と判断。
「とにかく。あのパスタ屋さんで待ち合わせしよう」と打ち合わせる。
近所のパスタ屋さんのお兄さんが優しい人で、「息子さんが一人でお留守番するのが不安になった時は、うちで一人で来て食べながら、ここで母ちゃんを待っていていいから」といつも言ってくれているのだ。
(お店のお兄ちゃんはそういえば、私のことを、「母ちゃん」と呼ぶ……ちょっと複雑だ)。

レストランで落ち合うと決め、電話を切った後、今度は大急ぎでパスタ屋さんのお兄さんに電話。「……ということで、すみませんがよろしく」。
ああ、持つべきものは、近所のレストラン~。

それから25分後、私も店に合流。
息子は、さっきの涙声などとこへやら、一人でテーブル席を陣取り、トマトソースのパスタを元気よく頬張ってました。
「ごめんね~。一人で怖くなっちゃったの?」と尋ねたら、息子は一言。

母ちゃんが酔っぱらって交通事故に遭ってたらどうしようと思って

どきっ。
「ま、まさか仕事中に、しかもこんな夕方から飲むわけないでしょ!」と普段だったら言い返せるのに。
実はこの日、取材中に相手と盛り上がり、夕方4時から生ビール、そして5時からウイスキーをロックで飲んでいた私でありました。
私は私で、息子の交通事故をとても心配していたのだけれど。
息子は息子で、私の交通事故を、それも「酔っぱらって」の交通事故を想像し、本当に怖くなっちゃったわけで。

なんかちょっと反省。
お店のお兄さん、ありがとうございました。

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素敵なお話~!

お坊ちゃまのことだから、絶対にひょっこりどこかで遊んでいるとは思ったけど
レストランだとは・・・
良いなぁ・・・そんな暖かいレストランが近くにあって・・・
うらやましい!
それにしても、二人で交通事故?って思うなんて・・・
やっぱり気の合う親子ですね!
お店のお兄さんにかあちゃんと呼ばれるなんてますます素敵!
・・20代の頃から年上(会社同期ヨット部仲間)の男性達から
おかあさんと呼ばれていたので、それに比べれば羨ましいわ~

なんて言っちゃったけど、見つかるまでは気が気でなかったですよね?
本当に何事もなくて良かったですね・・・。

息子さんメールは打てない?
娘とはメールでやり取りができるので、電車の中でも読めるし便利ですよ~!
後で電話しよう!って思って忘れちゃうこともあるから
思い立ったらすぐにメール!が良いと思います~

いやいやご無事でなにより。
それに4時から取材相手と飲めるなんてグッドなおぐにだね。
うちは犬の散歩があるので、クラブ活動の日以外は5時半に帰ってくるように言ってます。
……けど、ちゃんと守られるのは週に1、2回か……

娘が保育園の頃からそうなんだけど、日が暮れるのが早くなると、
迎えにいくときすでに夜中のように真っ暗で、妙に悲しいような、そんな感じになっていました。
今は、娘の無事を祈る意味で、日が暮れるのが早くなると、心配です。

お仕事や信仰も大切ですが、ご家族をなによりご大切になさってください。

そうかぁ。ご近所付き合いが少なくなってきた今、”お店”というのはそういう役割も果たせるんですね。息子さんにとっては、家族以外の信頼できる人がいる、ってことがすごく大切なことだと思うし。

それにしても、子どもは母ちゃんのこと、良く見てますなぁ。感心。

目を掛けてくれるだけじゃなくて、お腹も満たしてくれるなんて、そういうご近所さんはいいなあ。うらやましい~。
学童にカギを取りに行く、一人で待ち合わせの店に行くなんて、息子くん偉かったねえ~。

かあちゃんの行動を見抜いている、息子さんの言葉にくすりと笑ってしまいました。

いいなあ、近所のレストラン。

せがれは母を思いつつ、母はせがれを思いつつ・・・いろいろあって大きくなるんだねー。パスタやさんの電話番号がすぐ出てくるところが、花まるでしたねー。

あのおいしいお店かしら?
親以外にも信頼できる大人がいるのって、ありがたいし、大切だよね。

それにしても、息子くんするどいっ(笑)

nonkoさん。

まだ2年生なので、息子には携帯もメールもやらせてないんです。
いざ、と言うときに、なかなか連絡が取れないと、困りますよねー。
先日も「図書館で待ってて!」と30分くらい待たせていたのですが、あとで図書館が休みで、本人は図書館の玄関の前でじっと30分待っていたと知り、愕然。
勝手に近所の公園で遊びながら待つ、とかそういうことをしない子なので、逆にちょっと心配。

おトラさん。

4時から飲んだ相手というのが、アラーキー氏でした。
日が短くなると、ほんと、夏より余計に心配ですよね。

匿名投稿者さん。

もちろん! 家族が何より大事、の私です。
でも、信仰? よく意味がわかりません。

noriさん。

近所でさくっと頼める保育園時代の友達はみんな女の子なんです。
昔、息子は女の子とばかり遊んでいたので。
ところが、今や「女子なんかと遊べっかよ」というありさまで……。
男の子のおうちで、急遽、お願いできる近所をもう少し開拓しないとなあ。

manaさん。

幼少期からの外食癖のお陰か、息子をもう何年も知ってるようなお店も何軒かあるわけで。でもさすがに、「ここで待ち合わせしてもいいですよ」と言ってくれているのは、このお店だけだわー。

いのいのさん。

そうそう。「酔っぱらって交通事故」というあたりが、妙にリアルで、ありそうで、こわい……。

冷奴さん。

近所の外食先はすべて携帯電話に登録済みです。
結構、自宅近くで飲み会を主催することも多いので。

しいなさん。

「あのおいしいお店」はもうちょっと、カップルなんかが食べそうな雰囲気なので、子守には不可。
今回のお店はもう少し大衆食堂風、なのです。
でもパスタはおいしい。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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