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★ぼくらのまち 平和町(編著・毎日新聞横浜支局)

★ぼくらのまち 平和町(編著・毎日新聞横浜支局)

毎日新聞神奈川県版で長く連載した企画を加筆した本。
当時の横浜支局デスクが、私の数少ない社内の友人で、彼から聞いたエピソードがおもしろかったので、読んでみました。

どこの新聞も、毎年夏になると、たいてい、これはもうお約束事のように「平和連載企画」というのをやります。
体験者の証言をつないだり、原爆にテーマを絞ってみたり、はたまた海外事情に焦点を当てたり、若者と平和をあえて考えてみたり……毎年のことだけに各社とも手を変え、品を変え、マンネリズムを脱しようと知恵を絞るわけです。

そんな中で、横浜支局のデスクはタウンページ1冊、ドンと渡して、支局員に言い放ったんだそうな。
「平和企画とか平和不動産とか平和湯とか平和自動車とか……この町にある『平和』という名前を探し、物語を綴ってみよう」と。

正月企画。18回連載。タイトルは「平和のものがたり」。
まさにアイデア勝負の企画。
でも、一つ一つの「平和」という名の歴史を紐解くと、いろいろなドラマが見つかるのね。
多くの場合、「先代が付けた名前だから由来など分からない」と現経営者も途方に暮れるのだけれど、記者と取材相手が二人三脚で歴史をたどったり、ドラマを探し当てたり。
「なるほど、平和企画にも、この手があったか」と、アイデア自体にまず感心させられたし、それを随分と内容の濃いものに仕上げた支局の若い記者のみなさんにも感心しました。

難を言えば2点。
一つは、これは新聞連載で毎日読むのにはいい企画だけれど、1冊の本としてまとめて読むと最初から最後まで山場がなくて、つまらないな、という点。
連載加筆の限界、なんだろうな。

もう1点は、この本の「です、ます」調。
うるさい、というか、不自然。
まさかとは思うけれど、新聞記事(通常は「だ、である」調)の文章をそのまま語尾だけ「です、ます」調に変えちゃったってことはないのかなあ。
いかにもそんな風な不自然さが文章に残っていた。

自分自身、社会部時代に連載を本にするような機会がよくあったけれど、新聞の文章をただ「です、ます」調に変えるだけだと、かなり読みづらい文章になってしまうんですよね。
新聞記事原稿を「です、ます」調に書き換える際は、時には一文全部書き直す覚悟でかからないと、なかなか読者に届いていかない気がします。

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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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