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★少年アメリカ(著・E・Rフランク、訳・冨永星)

★少年アメリカ(著・E・Rフランク、訳・冨永星)

著者はトラウマ専門臨床セラピスト、兼作家。
日本でいうと誰だろう。
精神科医や臨床心理士で専門分野を超えてエッセイやら社会批評を書く人は多いけど、創作っていうとどうだろう。

少年の名前はアメリカ。
薬物依存の母親から生まれた。父親は分からない。生まれ落ちてすぐに養子にもらわれたが、成長するにしたがって肌が黒くなり始めると、白人がほしかった養父母はあっさり手を引き、そこのお手伝いさんのハーパーさんがこの子を連れ帰る。
10歳にならない時に、いったん母親に会いに行ったら、そこで兄弟とご対面。兄弟三人ごと再び母親に捨てられ、子供たちは盗み、壊し、ごまかすことで日々を乗り越えていく。
心の支えは、「困ったことがあったら電話しなさい」と教わったハーパーさんの自宅の電話番号。あっちこっちに電話番号を落書きしているところを保護され、ようやくハーパーさん宅に戻されたときには、ちょっとしたワルになっていた。
ハーパーさんに嫌われたに違いないと頑なに閉ざすアメリカの心を、ハーパーさんは溶かしていくのだけれど、何分にも高齢で病弱のため、寝たきりに。ハーパーさんの弟と同居するが、この男が普段は優しいのに、アメリカに性的虐待を繰り返し……。

筆者によると「特定のモデルがいるわけじゃない」というが、きっとたくさんのクライアントの物語が背後にあるんだろうな。
幼い少年アメリカが保護された時に、大人から昔きいた言葉を真似て「ぼく、福祉の中で迷子になったんだ」という場面があって、その表現にものすごいリアリティーを感じてしまいました。

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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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