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★経産省の山田課長補佐、ただいま育休中(著・山田正人)

★経産省の山田課長補佐、ただいま育休中(著・山田正人)

随分と前に読んだのに、レビューを書き忘れてました。
タイトルの通り、経産省のお役人が育休を取って2児の世話をしました、という話。

本をつらぬいているのは「なんて世の中の男はもったいないことをしているんだろう! こんなにも育児は楽しいのに。週末や夜しか関われないんじゃあ、本当の育児の醍醐味はわかんねえぜ」という新鮮な発見と自負。
一方で、同僚と時々会った時などに、心が揺れたり、不安になったり、「いや、これでいいんだ」と持ち直したりするプロセスは、育休を取る者なら男でも女でも同じなのだなあ、といった感じ。

ただ、男性のほうが同じ育休を取っても大変な思いをするんじゃないか、と思ったりしました。
まず第一に、周囲の理解がない。何かあるたび、「やっぱりママでないと」と無言の圧力をかけてくる人もいるそうだし。だから余計に山田さんも、頑張ってしまうんですよね。
それから、この山田さん、なんだか育児における「同志」のような存在をなかなか見つけられなかったように見えました。
もちろん、上の子の送迎によって保育園ネットワークにも参加しているし、1人目の時に育休取った妻からの情報もあるだろうけれど、でも、同じ立場で悩みを語り合ったり、笑い合ったりする相手がいればもっと楽に子育てできただろうに、という感じもした。

それを強く感じたのは、健診についての記述。
山田さんは○カ月健診のたぐいに、「パーフェクト」を目指して、ことごとく一喜一憂するんだけど。
健診に一喜一憂するのって疲れるだけなんですよね。でも、この本には健診の話題がとっても多くて、よっぽど大事な体験だったんだろうなあ、と思う。
これは3つ理由があると推察できます。

一つは、山田さん自身のきちんとした性格。
二つ目は、仕事を休んで、評価を受けるべき場所を失ったため、育児の場で「自分への評価」を求めてしまったから。
そして、何より三つ目は、「○カ月健診? んーなもん、まともに受け止めることないわよ。がっはっは。うちなんてこうだったわよ」と笑い飛ばしてくれる育児の先輩友だちがあまりいないから、ではないかな。

女性のほうがたぶん、苦もなく育児ネットワークに入り込めるのかもしれません。
私自身の育休時代を振り返っても、近所や保育園の育児友達(地元の情報に強い)、職場同僚(社内での子育て事情に強い)、育児系・WM系ネット友だち(膨大な経験の集積。働くママの大先輩がごっそり)という3つの世界にまんべんなく、育児仲間がいて、情報交換ができて、ちょっと心配なことなどがあっても笑い飛ばしてくれて、「これもあれもOK」ってな気分になれたことが、すごく大きかった気がします。

きっと、男性が育休を取って一番大変なのは、男性が気軽に参加できるネットワークが少なく、「男性ゆえの悩み」なんかを思う存分語り合える相手が地域に少ないことなのかもしれないな、と思いました。
というか、そもそも、育児シーンに多くの男性がもっと主役として登場してくれば、少数派ですらなくなって、「男性ネットワーク」なんてあえて作らなくても、そのへんの育児ネットワークでもっと大きな顔してノビノビとやれるんでしょうが。

何はともあれ、山田課長補佐(今も補佐、だろうか?)。
いろいろとお疲れ様でした!

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非公開コメント

おぐにさん、はしけいです。
実は、今度、「山田課長補佐」と直にお話できるチャンスが到来。
そんな中での「書評」UPに、何だか縁を感じたりして(勝手に)。

私自身、子育てに関しては、おぐにさんはじめ先輩方の助けを借りて
何とかなっているのですが、周囲からは
「あなたは、情報収集力や行動力あるから・・・」とよく言われます。
女性の中にも、ネットワークが上手に築けない人も
結構いるのかもしれませんね。

そういう皆さんにも・・・・と、まあ、おせっかいおばさん=私は、
色々と取り組んでいるわけですが・・・。

え、山田課長補佐との出会い・・・
小国さんと同じく、直球勝負です。ホント、私って失礼!!(苦笑)

はしけいさん。

>「あなたは、情報収集力や行動力あるから・・・」とよく言われます。
>女性の中にも、ネットワークが上手に築けない人も
>結構いるのかもしれませんね

なるほど、おっしゃるとおりなんでしょうね。
男には難しいけど、女なら誰も平気、ということではなさそう。確かに。
ぜひぜひ、はしけいさんの「山田課長補佐」の第一印象をまた教えてくださいませ~。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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