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レンタルお姉さん その1

「レンタルお姉さん」(著・荒川龍)の出版報告会&記者発表に行った。
とりあえず取材の予定はないのだけれど、ずっと気になっていた活動だったので。

「レンタルお姉さん」は、ニュースタート事務局という老舗も老舗の不登校・引きこもり支援団体が行っている活動。引きこもりの人のところに会いに行って、話したり、一緒に遊んだり、時には外に連れ出したりすることで、人間関係を結ぶ練習台になりながら、最終的にはニュースタート事務局の共同生活の場所につなげていく。
主に女性が多いので、お姉さん。
「レンタルお姉さん」の名称は、ご想像通り、「メンタルフレンド」を意識したものでした。
つまりは、「メンタル」じゃなくて「レンタル」。「友だち」じゃなくて「お姉さん」。

あえて「レンタルお姉さん」と、ちょっとばかしいやらしい感じの名前を付けているセンスからして、妙に好きだったのだけど、今回、活動報告を聞いて、ますますおもしろいなあ、と思った。

恋愛感情を抱かれることもあれば、時にはキスを迫られることも(稀だそうですが)ある。最初は当たり前のように罵声を浴び、拒否され、時には激しい暴力も振るわれる。
それなのに、「お姉さん」はひるまず、かといって巻き込まれず、上手に距離を取り、「友だちになるのではない。私はあくまで相手を人に、場所に、社会につなげていくための道具」と割り切る。
嫌われることはいとわない(もちろん、中には厭う人もいるが)。
中には「あのレンタルお姉さんがうざいから、家を出る」というような若者もいるらしい。
これはすごい。

かなり危険な活動のように見えて、上手に回っているのはなぜだろう、と考えてみた。
一番大きいのは、「つなげるべき場所」がはっきりしていることだと思った。ニュースタート事務局がやっている共同生活の場所に本人を引っ張り出す、それが目的なのだ。
「つなげるべき場所」がないままに、この活動はできない。危険過ぎる。老舗団体の蓄積あっての活動、という気もした。
さらに、「お姉さん」たちはこまめに情報交換し合うことで、抱え込む危険をも上手に回避している。

自傷の世界できついのはその点なんだろう、と思った。
例えば学校の保健室の養護教諭が、リストカットのケースを扱う時、きついのは「絶対にここにつなげれば大丈夫、というような場所がない」ということかもしれない。
(中には安易にスクールカウンセラーに丸投げしたり、病院に行かせてそのまま薬漬けになっても我関せず、と思えるような人もいるのだろうけど)。

今回はエントリーのタイトルを「レンタルお姉さん その1」としてしまった。
たぶん「その2」「その3」くらいまで書くことがありそうなもので。

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初めまして!!

初めまして、あやこさん!!
コロンビア在住のかおりと申します。
mixiの『恋する車イス』レビューから遊びに来ました。
著者のきーじーは2003年に当時私が住んでいた
パラグアイに遊びに来てくれてからの友人です。

私は日本でもコロンビアでもずっと児童福祉の分野に
関わっているのですが、『レンタルお姉さん』制度は始めて
聞きました。いったいどんなふうに機能しているのか
とても興味深いです。
続編楽しみにしています☆

かおりさん。

きーじーのお友達ですか! はじめまして。
レンタルお姉さんの活動は、こちらのブログなんかで詳細が分かります。

http://blog.goo.ne.jp/ns_rental

主宰しているニュースタート事務局のメディアはこちら。

http://www.new-start-jp.org/index.php3

なかなかブログ更新ままならず、「その2」が書けません。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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