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肉を食うか食わないか、それが問題だ。

息子と2人で「TVチャンピオン」を見た。
本日は、ペットとして飼われているミニブタのしつけ王選手権
噛みついたり、無気力だったりするミニブタを、2週間でしつけ直し、障害物競走や25メートル水泳で成果を競うというもの。

ミニブタの仕草はかわいいし、しつけする人間のほうの表情も豊かで、久しぶりに親子で大笑いしながらテレビを観た。息子は中でも1匹のミニブタをすっかり気に入った様子で、番組が終わるころには、「がんばれー、がんばれー」と1匹のミニブタに随分と肩入れしていたのだが……。

優勝者も決まり、さあ、寝ようというところで、TVでは翌週の予告編が始まった。
思わず、絶句。
なんと来週のTVチャンピオンは、「ハム・ソーセージ職人選手権」だという。テレビ画面いっぱいに、さっきのミニブタと姿形はそっくりなブタが登場したかと思うと、「ブタ1匹を丸ごと使って……」とナレーション。
見る見る息子の顔は引きつり、「母ちゃん、今度はブタを食べるの?」
そのまま涙ぐんで布団に入ってしまった。

こりゃないぜ。さっきまでテレビ画面にはかわいいペットのミニブタ。次の瞬間、今度は番組で料理されてしまうだろう巨大ブタ。制作側が意図せずこういう順番になったのか(そんなわけないよな)、意図的なものなのか知らないけど、大人でもドキっとしたもの。
小学校1年生にはきつすぎたみたい。

「ブタを食べるなんて許せない。もう絶対にブタを食べたりしない!」と息子。
よせばいいのに、そういわれるとつい、「OK。じゃあ、弁当にタコさんの形のウィンナーを入れるのもこれからは、やめておこう」などと言ってしまう私。
息子はしばし葛藤していたが、それでも布団に潜り込んだ状態で「もう肉は食べない」宣言をした。
きっぱりと。
「じゃあ、やってみるかー。世の中にはベジタリアンっていって、肉や魚を食べずにお野菜料理ばっかり食べてる人たちもいるんだしね」と私。
基本的にきらいな野菜がいっぱいある息子は、再び葛藤を始める。
いいねー、食べるべきか、食べるのをやめるべきか、それが問題だーと葛藤する少年の姿。
母ちゃんも随分とこの問題では子ども時代、思い悩み、葛藤したもんだよ。

息子は、しばらくして、ぽつりと言う。
「でも、おいしいから、肉を食べてしまうかもしれない」

そう。肉はうまい。特に炭火で焼いたりするとたまらなくうまい。ついついそういうことを思い出し、私は言ってしまう。
「おいしいよねー。バーベキューでさ、肉とかソーセージとか焼いて、焼き肉のたれ付けて食べると、たまんないよねー。あああああ、食べたいねえ」
話していると段々と本気で食べたくなってくるから、人間というものは怖い。ついつい、バーベキューの思い出にひたり、唾を飲み込み、クラクラしていたら、突然、息子が

「母ちゃん、なんでそんなこと言うの! もう絶対に絶対にブタを食べたりしない!」

あーあ、泣かしちゃった。
食べるということ、生きるということ、少しずつ少しずつ息子とは話し合っていきたいと思うのですが。
じっくりと語り合うには、今夜のテレビのミニブタたちはかわいらしすぎました……。

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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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