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★みんな一緒にバギーに乗って(著・川端裕人)

★みんな一緒にバギーに乗って(著・川端裕人)

先日読んで、とんでもなくはまった「今ここにいるぼくらは」(レビューはこちら)の著者、川端さんの本。新人の男性保育士さんを中心にした、保育現場での物語。いやはや。

子どもと一緒にきっかり6年間、雨の日も雪の日も保育園に通い続けた一人の母ちゃんとして、この本のあまりのリアリティーに驚がく。変な話だが、この著者の川端さん、間違いなく子どもがいて、実際にかなり主体的に育児に関わっていて、もしかしたら保育園や学童保育の役員経験なんかもあるのではないかいな?
(だってさ、あなた、本の最後の方なんて、保育園の民営化問題まで出てくるのよ~。むちゃくちゃリアルすぎー!)
純粋に小説としてどちらが好きかと問われたら、「今ここにいるぼくらは」を推す。これは万人に推す。でも。「ほいくえん」とか「ちいちゃな運動靴」とかそういう言葉を目にするだけで、胸がぎゅっとわしづかみにされるような思い出や現実を抱えている人には、ぜひ、この本を読んでもらいたいな、と思った。

1歳、2歳の幼児がきれいに描き分けられ、さりげない眼差しの向こうに、彼らが抱えた家庭の重みまで透けて見える。主人公はあくまで保育士の側なのに、あるいは、保育士の側ゆえに、かもしれないけれど、子どもたちの母ちゃんや父ちゃんが、それぞれに必死で、子どもを愛してない親がいるわけはなく、だけれども、思いが空振りしたり、忙しさに追われたり、後ろめたさを引きずったり、言葉でなんともならない部分をどう埋めてよいのかわからず、とまどったり、いら立ったりする姿が見事に描かれていて、私は何度も身につまされた。

特に3章の「コロチュ」。2歳児の子が「コロチュ」と言いながら蟻を踏みにじるところから始まる保育園の泣き笑い。新人男性保育士が思わず子どもたちに必死で語りかけるシーンで、不覚にも泣いてしまった。そして、エンディングで、実はこの「コロチュ」という言葉もまた不器用な愛に満ちた言葉だったということが分かるシーンで、また涙。
「家族には、親子には、それから保育士にも、いろいろなありようがあっていいんだよね」という優しい視線に貫かれている本です。

著者のプロフィールを見たら、ブログを開設していおられることが判明。
リヴァイアサン 日々のわざ」。
ちらりと見ると、カテゴリーに「保育園、小学校、育児やら教育やら」というのがあるではないか!
これは読まねば!
ちょっと年末仕事が立て込んでるので、後のお楽しみ、としますが。
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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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