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私の文章が大学入試に?

私が昔書いた文章が、大学入試に使われた、と聞いて、驚いた。なんかちょっとうれしい。
自分の文章だったら、その試験に合格間違いなし、だもの。
……って、今さら、私が入試を受けるわけないんだけど。

文章というのは、何年前かに書いた、学士会会報875号。
そもそもは、学士会会報のご担当だった女性が、私のブログに興味を持ってくださって、「よかったら」 と執筆の機会をくださったことがきっかけ。
深く考えず、いつもの調子でホイホイ引き受けたけど、後で掲載誌を開いてみたら、ご専門をお持ちの皆様方の 「論文」 の中に、一つだけ軽いエッセイが間違えて混じっちゃった、って感じで、えらく場違いだった記憶がある。

今回、大学入試になったというのは、その文章のほんの一部抜粋で、以下のような感じ。


宗教の多様性もまた、私たち親子には新鮮だ。
クリスマスの時期、近所を歩いていると、ツリーやサンタクロースをテーマにしたクリスマスのイルミネーションがあちこちの庭に見られる。その中に一軒、青と白を基調にした9本の燭台などのイルミネーションを飾る家がある。
「こっちはユダヤ教のハナカというお祭りのイルミネーションだよ」と息子に教えてやる。

日本では、子どものいる家庭のほとんどすべてにクリスマスツリーがあり、サンタクロースがやってくるのではないか。
これをアメリカ人に言うと、「日本人って全員クリスチャンなの?」と必ず聞かれる。アメリカではクリスマスはあくまてキリスト教徒の祝日で、他の宗教を信じる家庭ではツリーも飾らなければ、サンタクロースも来ない。
キリスト教徒が国民の85%を占める国とはいえ、相手の宗教が分からない時などは、「メリー・クリスマス」と挨拶する代わりに、「ハッピー・ホリデーズ」という言葉を使う。相手がキリスト教徒でなかったときに、相手の気分を害さないように、という生活の知恵だ。

友だちのザックがユダヤ人と知った時の息子の反応は、極めて興味深かった。
「つまりザックはサンタさんからプレゼントをもらったことがないってこと?」とまず単純に驚いた後、見る見る深刻そうな表情になり、「っていうか、ザックって本当にユダヤ人なの? ユダヤ人ってナチスドイツに殺されたあのユダヤ人?」と、そのまま黙りこくってしまったのだった。

本で読んだアウシュビッツの悲劇と、ヤンチャで明るいザックとが、最初はどうしてもつながらなかったのだろう。「アンネの日記」を読んだり、テレビでナチスドイツのドキュメンタリーを見ていても、日本にいた時、それはどこまでも遠い国の歴史であって、息子にとっては身近なものではなかった。しかし、アメリカでユダヤ人の友だちができて初めて、歴史が身近なものとなり、あらためてホロコースト博物館で見たものが脳裏に蘇ったのだろう。

そんな息子の姿を見る度、「教科書では学べないものを学んでいるなあ」と、この国の多様性をありがたく思う。



この前後には、アメリカの格差社会のこととか、競争社会のこととか、いろいろ書いてたんだけど、試験に使われたのは、原稿の4分の1くらいの部分だった。

たまたま、入試に使ってくださったという大学から、入試問題集を作成するにあたっての著作権許諾申請書というのが届いたおかげで、そちらの大学の入試問題を知ることにいたったんだけどね。

この入試問題というのが、こんな感じ。


1、この文章に、ふさわしいタイトルをつけよ。
2、この文章の論旨を要約した上で、あなたの体験を交えて 「多様性」 についての考えを述べよ。


うーん。
2番はまあ、いいとして。
問題は、1番だ。
どんなタイトルをつければいいのか。

最初に思いついたのは、
「宗教の多様性に学ぶ」
あまりに、そのまんまで、ベタだ。

「多様性を感じる、ということ」 は?
うーん、ダメダメ。
漠然としすぎてる。

つくづく、私って、タイトルをつけたりするセンス、ないんだなあ。
これじゃもう、不合格、決定だ。
ところで、みなさんだったら、どんなタイトルをつけますか?

(実は、当時、自分でかいた原稿のファイルを探し出したら、この項目には自分でちゃっかり 『小見出し』 をつけてました。それがなぜか、今の私には、全然思いも付かなかった、タイトルでした。な、なぜ……?)。



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No title

ええ?なんていうタイトルだったんだろう?
興味あるなあ。(*^_^*)

「教科書からは学べないこと」じゃあ、やっぱり不合格だよね。

素晴らしい!

すごいですね~
でも、問題として使用前に連絡がないの?ってことにも驚きました。

私なら、ありきたりですが、
「クリスマスで感じたこと」、かな~
う~む。

No title

私の解答は「多様性の国、アメリカにて」ですね。いろんなタイトル出てきそうで面白いね!

No title

まーしゃさん、まるこさん、futabaさん。

それぞれ、考えてくださってありがとー。
いや、ほんと、問題集を出版されるなら、模範解答をぜひぜひ教えてください、と問い合わせてみたい気分。

ちなみに、私が小見出しとしてその文章につけたのは、

「メリークリスマス、といえない国」 でした。

ただ、上記の文章には、はっきりと、「いえない」 とまでは書ききってないので、「メリークリスマス、といわない国」 でもいいんですが。

さて、私のつけた小見出し、実際に試験で書いたら、正答にしてもらえたかなぁ……。

ちなみにアメリカって、数年前には、ウォルマートが従業員に、『メリークリスマス』 といわず、『ハッピーホリデイ』 というように指導したり、そのまた何年か後に、その指導を解除したり、という話が記事になったり。
逆に、保守系ラジオのパーソナリティーが、「どうして国民の大多数がクリスチャンの国なのに、自由に 『メリークリスマス』 と言うだけで、排他的だと思われちゃうんだ!」 とラジオで文句言いまくったり。

日本ほど気楽にメリークリスマスと言える国も珍しいんじゃないか、と思うときがあります。

No title

大学の入試問題に載るなんてすごいね!
私だったら「アメリカで体感する多様性」かな。
私はここ毎年クリスマスカードはMerry Christmasではなく
Happy Holiday にpeace, love, laugherというメッセージです。

peace, love, laugher、はいいですねー。
私も、サンタさん模様なんかのクリスマスカードはもう、もっぱら日本に出す用にして、アメリカ国内の人に送るものは全部、宗教色のないHappy Holidayものを選んでま~す。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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