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最後のアメリカ少年野球 2

春のリーグ戦初戦は、われらが BCC Patriots 対、BCC Hurricanes。
つまり、同じスポーツ団体BCCに所属する2チーム同士の戦い、というわけ。
簡単に言ってしまえば、Hurricanes がAチーム、Patriots はBチーム。
そのレベルの差は歴然としてしまっている。
息子は2008年の秋シーズンから2009年の秋シーズンまで、Aチームである Hurricanes に所属し、2010年春シーズンから、Bチームである Patriots でプレイしている。
そのあたりの経緯は、もう、きっと皆様、嫌になるくらい、過去のエントリーで読んでくださったことと思う。

昨年秋のトライアウト (選抜試験) で、Patriots から2人の選手がAチームに引き抜かれた。
俊足で、長身で、いつも真剣で、長打力もある、ギャレット。
そして、去年の Patriots のパパコーチ、アリの息子であるジェイク。
ジェイクのほうは、ピッチャーもキャッチャーもできて、チームの要の一人だったのだけれど、一方で、気も強く、エラーした仲間への攻撃も激しく、一部のチームメートには嫌われてもいた。
それでも平気で、「早くこんな弱いBチームなんて脱出して、Aチームでやりたい」 と言ってはばからないような子だった。

彼ら2人が抜けた代わりに、Patriots には、Aチームから2人の選手がやってきた。
一人は、かつて Hurricanes でチームメートだった、ジョーンズイ。
このブログでも過去に何度か登場するこのジョーンズイだが、実はこのニックネーム、ジョーンズという苗字からきているわけで、最近は、ウィルと呼ばれているらしい。
大人しい、マジメな少年だ。
彼のパパが、これまた穏やかで、決して勝負に熱くなったりしない人だった。
私は、何がうれしいといっても、ジョーンズイあらためウィルのパパとまた、同じチームになれたのがとっても心強かった。

もう一人は、アーロン。
見るからに明るく陽気。
身体がしなやかで、ピッチャーとしても、なかなか。
バッティングもセンスがいい。
とはいえ、結局のところ、Aチームで生き残れるほどではなかった、ということか。
いわば、全体的に小粒、だったんだと思う。
(もっとも、Aチームで 「小粒」 に見える彼だって、Bチームにきた途端、堂々の主力選手、だもんねー)。

2人を失い、2人を得た新生Patriots は、実に雰囲気の良いチームに仕上がっていた。
結局のところ、ジェイクが抜けたから、というよりは、その父親であり、チームのパパコーチ兼監督だったアリが抜けたから、だったりする。
「息子命」 で、熱くなると、息子以外まったく何も目に入らなくなるアリは、遠目に見ているとかわいいが、自分のチームにいると、極めてはた迷惑だったからね。
おまけに、事務処理能力に少々欠けるらしく、チーム全員の住所録すら作ってくれなかった。
そんなアリに、ほかの親がほとほとあきれかえる、というような1年間だっただけに、アリが抜け、代わりに、恐ろしく事務処理能力の高いデイブがパパコーチ兼監督になってくれた途端、チームの中の風通しが一気によくなったのだった。

新生Patriots は、オリジナルメンバーから2人がAチームに抜け、Aチームから逆に2人が加わったほか、新しい少年が3人入ってきた。これで合計13人のチームになった。
大笑いだったのは、この3人のうち、2人の少年の名前。
(もう1人の少年は、これまた曰くつきなので、別のエントリーで書くことにする)

一人はアリ。
もう一人はジェイク。
ありえる? こんなことって!
去年のお騒がせパパ監督アリと、その息子ジェイクの2人の名前と同じ少年が、偶然に入ってくるなんてねえ。
チーム最初の顔合わせで自己紹介したとき、2人の少年の名が、アリとジェイクだとわかって、周囲の、オリジナルメンバーの親たちは、腹をかかえて大爆笑。

新たにパパ監督になったデイブが、「ご、ごめんよ。こんなに笑って。いやね、Aチームに抜けた前の父子が、アリとジェイクと言ったもんでさ。そのアリっていうのが、ものすごく野球に熱心な……というか、息子だけに熱心な野球オヤジだったんだ」 とズバリ言ったもんだから、再び、大爆笑となったのだった。
(単純な、こういう笑いだったら、私も英語でついていけるのよ。こういうとき、一人笑えないと、悲しいもんねえ)。

ところで。
春シーズンが始まる前に、ふと、今の Hurricanes (Aチーム) のメンバーを確認してみて、驚いた。
息子がそのチームに最初に所属したときのオリジナルメンバーは、わずか3人に減っていた。

ザックと、リオと、クリス。
……って、全員、パパコーチ3人組の息子じゃん。
リオは、誰もが認めるチーム一のピッチャーだ。
今では、長打力も一番、だと思う。
ザックは、少々安定感に欠けるけれども、不安定ながら、やっぱりピッチャーとしても、バッターとしても目立つ存在だ。

一方、気の毒なのは、クリスだった。
昔はバッティングも良かったのだけれど、次々ライバルチームから主力選手がやってきて、メンバーが入れ替わりを続けた結果、彼は今、打順最下位を打っていた。
足も遅い。
昔はファーストが低位置だったけれども、今は外野をときどき守らせてもらうだけ。
ピッチャーとして使ってもらえなくなってもう、2年以上になるんじゃないか。
こんな状態なら、さっさと Hurricanes に見切りをつけて、別のチームに移籍しちゃえばいいのに。
そこは、思うに、パパのプライド、だったんじゃないかな。
でもって、BCCとしても、父親のこれまでのチームへの貢献度を考えると、父親が自ら言い出さない限り、トライアウトで不合格にするわけには、やっぱり、いかないのだ。

「今、ふと気付いたんだけどさ。
 Hurricanes に残ってるオリジナルメンバーって、ザックとリオとクリスだけなのよね」。

ついつい、その発見を誰かに伝えたくて、私の一番仲良しの野球パパ友であるジョンに思わずメールした。
ジョンの息子ショーンは、昔、うちの息子と、Hurricanes でチームメートだったが、ショーンの守備位置や打順をめぐって、ジョンと、チームのパパコーチ陣が大もめ。
結果、ジョン一家はなかばケンカ別れのように、チームを去っていた。
(この、2年前の夏の出来事についても、過去のエントリーにたっぷり書き込んだので、ご存知の通り)。

ジョンからはすぐに返事が来た。
「結局、残ってるのが、パパコーチ3人組の子どもばかり、ってのは、なかなかビミョーだな」

ははは。
やっぱり、ジョンは最高の野球パパ友だわ。
私のつたない英語力を持ってしても、誤解なく、細部のニュアンスまで、ぜーんぶわかってくれる。
「なんだかねー」「結局、そういうことだよな」 なーんてメールを交わしたのだった。

これまた余談だが。
昨日になって息子が突然、「母ちゃん、おれ、ずっと、どうしてクリスがまだ Hurricanes にいられるのか不思議だったんだよ。だって、ジョーンズイ(あらため、ウィル)のほうが絶対に良い選手じゃん? クリスって、パパがコーチだからじゃないの?」 なんていう。

……あほか。
あんた、今さら気付いたの?
母ちゃんなんて半年前に、その話題で、ジョンと盛り上がったもんよ。

そう言い返したら、
「そうか~。俺、全然気付かず、ずっと不思議だなあ、と思ってたんだ」 という。

そんなわけで、昨年秋のトライアウトでも、悲喜こもごもあったわけだけれども。
我が家にしてみれば、もはやAチームであろうと、Bチームであろうと、楽しく野球ができれば、それでOK!!
なにしろ、アメリカ最後の春と夏のシーズンだもんね。
夏のシーズン最後には、野球殿堂もある、アメリカ野球発祥の地クーパーズタウンのトーナメントにも参加することになっている。
アメリカ生活の最後の思い出に、野球殿堂のある町で1週間、トーナメントを戦うなんて、なんか最高じゃん!

とまあ、期待に胸をふくらませていたところに。
まさかの、息子の肘の故障、だったというわけ。
ああ、前置き長すぎ。
次回こそ、宿敵 Hurricanes との試合の様子を報告します。


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プロフィール

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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