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カナディアンロッキーの旅 2

さて、肝心の野生動物の話。
野生動物を見るのにはコツがあって、それは早起き。
たいていの動物は、早朝と、夕暮れに、一番活動するから、この時間はただひたすらに動物探しにあてるのが、我が家の旅の作法なのだった。

もう一つ。
動物を探すのは、まずプロに頼るのが一番、というのも、ここのところの旅で学んだ。
特にコスタリカの旅のガイドさんたちは、恐ろしく良く訓練されていて、どうやって見つけるのか不思議なくらい上手に動物を見つけた。

そんなわけで、今回も、バンフで最初にやったことは、イブニングサファリ、という名前でわざわざ夕暮れに動物観察ツアーを設けているTOLOCOツアーズという日本人向けツアーに参加することだった。
日本語ツアーを選ぶ理由は2つ。
1つは、もちろん、説明が理解しやすい、ということ。
2つ目は、物怖じせずに質問しやすい、ということ。
英語ツアーの場合、英語の説明がたとえよく理解できたとしても、そのグループの中で、ひっきりなしに質問するのは結構おっくうだ。自分の英語にあまり自信がない、というのは、普段からそうだから、もうすっかり慣れてしまったが、質問するタイミングというか、会話の流れみたいなものを自分に引き寄せるのが、大人数のツアーになるとかなり大変なのよね。

「……ってわけで、息子は今回、ビッグホーンシープを見るのが旅の主目的なんですが。見られますかね?」
前もって、ツアーの担当者Hさんに問い合わせると、「まず大丈夫だと思います。ただし、野生動物ですからねえ」 という返事。
日本人の 「まず大丈夫と思います」 は、「ほぼ確実です」 だろう、と解釈し、迷わず、申し込んだのだった。

結果、見られたのは、グリズリーベアの子ども、ハクトウワシ、角のないメスのエルク、ホワイトテール鹿……。
もう、クマが出たときなんて、ツアーのほかのお客さんは大喜び。
みな、一番クマが見たかったらしいので。
しかし、一方、クマなんかイエローストーンでさんざ見たし、角のないエルクなんてどこが面白いねん、ホワイトテールの鹿なんて、うちの庭でも出てくるぞ、というような状態の息子は、念願のビッグホーンシープが見られず、だんだんと暗くなっていく。

ミネワンカという湖の周遊道路を走っていたときのこと。
突然、ガイドのHさんが、

「おい、羊、走ってこーい、走ってこーい」

などと念じ始めたら……数分後に、ほんとに、やつらが走ってきたのである。
群れで。
見事な角をつけたオスの集団も!

息子、大感激。
ツアーを申し込んだ私は、責任をはたせて、ホッ。
見れば隣で、ガイドのHさんも、ホッとした様子。
「イブニングサファリが一番、緊張するツアーなんですよ。野生動物がまったく見えないとどうしよう、ってね」
確かに。
ガイドさんとしては、えらくプレッシャーのかかるツアーだろうなあ。

翌朝6時に起きて、ツアーで回ったミネワンカ湖を再び走ってみた。
前夜は最後の最後まで見られなかったビッグホーンシープは、前夜よりさらに道路に近い場所で、のんびりと岩をなめていた。
彼らは、ミネラル分を補うために、こうして岩やら石を食べに来る。
おもしろい。

車を走らせていると、息子が、「今、何かいた!」 と叫ぶ。
車を戻してみると、遠くに白い点のようなものが。
双眼鏡で確認すると、なんと、大きな角を持つオスのエルクだった。
しかし、走る車の中から、点にしか見えないエルクをみつけられるもんか?
子どもの動体視力というのは、本当に恐ろしい。
息子と一緒にいると、下手な大人のガイドより、動物に遭遇する可能性が高くなる。

さて。
旅もほぼ終盤を迎えた現時点までで、見たものといえば……。

念願のビッグホーンシープ。
グリズリーベアの子ども。
ブラックベア多数。子どもの木登りやら、好物のバッファローベリーをムシャムシャと食べているところやら。
巨大な角を持つエルク数頭。メス多数。
ホワイトテールの鹿はあっちこっちで。

あと、今回、結構うれしかったのは、モレーンレイクで早朝に岩場で見た、ピカ。
日本で言うところの、ナキウサギ、だろうか。
尻尾のある地リスや、すらりとした赤リスとはまったく違う。
あれも、イエローストーンでは見られなかったので、うれしかった。
湖の散歩は、やっぱり朝がいい。
この日は、お天気もよかったので、写真なんぞ撮ってみた。

blog_lake.jpg

本物の空より、
湖に映った空のほうが、
青いんだなあ。

そして、今夜ようやく確認できた野生動物は、ビーバー数頭。
大きなビーバーダムはいくつも見えるのだけれど、夜しか活動しないビーバーを見るのは、なかなか大変で、夜8時からのビーバー観察のために、連夜、飲みたいワインをぐっとこらえて、やぶ蚊のうなる沼地をどれだけ歩いたことか。
とても丁寧な情報を教えてくれたのは、今とまっているジャスパーのB&B、Seldom Inn のシェリルさんとダグさん。シェリルさんは、ジャスパー国立公園で働いていたころ、ビーバー担当だったそうで、知識量もものすごい。
ビーバーって、時には2階建ての大きなダムを作って、1階できちんと体の汚れを落とし、2階に上がって休むんだって。
……おいおい、息子より、かしこいかも。


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すんごい写真ですね

絵葉書みたい、と言うと、かえって貶めてしまうような、すんごく綺麗な湖の写真ですね。行ってみてーっ。素直にまいりました。

sekkyさん。

ははは、正直言うと、こんなに晴れたのはこの日の朝だけだったんですけどね。
随分と雨にたたられた旅でした。

この湖の写真は、モレーンレイクといって、ちょっと小高い遊歩道から写真を撮れる湖です。
朝まだ早い時間帯だったので、明るくなり始めた空ではなく、黒々とした山肌のほうに露出をあわせたら、偶然、えらく青い湖に仕上がってしまいました。

「絵葉書みたい」どころか、実は、写真のほうがきれいで神秘的に見えます、というのが正直なところなのです。

sekkyさんは、夏休み、取れましたか?
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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