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カナディアンロッキーの旅 1

2010年夏の家族旅行は、カナダのロッキー山脈、となった。
理由は、息子の1年越しの、ビッグホーンシープへの執念、だ。
昨年夏、イエローストーン国立公園に行って、エルクだの、バッファローだの、ムースだの、ミュールジカだの、見たい野生動物をほぼ見尽くして、それでもどうしても見られなかったのが、角笛のような角を持つビッグホーンシープだったのだ。
もっと標高の高い、岩場に生息するらしい、と聞いて、あれこれ調べたら、カナダのロッキー山脈あたりでは、むしろムースなんかよりも見やすい動物だと分かった。
たかだか角のでかいヤギのために、家族旅行の行き先を左右されるのもどうかと思ったのだが、野生動物フリークの息子が満足しそうな目的地はもはや、なかなかないように思われた。
イエローストーンは、野生動物を見るなら、アメリカでも最も恵まれた国立公園なのだと思う。
あのレベルで野生動物との遭遇を期待されたならば、もはや、国を出ていくほかはない。

そんなわけで、今、カナダのジャスパーという街にいて、ちょっくら旅の記録をつけてみることにした。
忘れてしまいたくないことの、簡単な、自分のための覚え書き。

カルガリーまで飛んで、そこからレンタカーで2時間弱のところに、バンフという街がある。
最初の宿泊地はそこだった。
度肝を抜かれたことがある。
街に迫るすばらしい山々の光景だとか、そういうことではなくて。
驚いたことの上位3位を紹介すると……。

3位。
メシがうまい。

アメリカとカナダなんて、ただの隣り合わせの国だと思っていた。
もちろん、ケベック州など、フランスの影響の強く残る街ならば、きっとフランスパンがおいしいのだろうな、とかそういう程度の認識はあったけれど。
まさかカナダとアメリカで、これだけ食文化が違ったとは!

おいしい。
何を食べても、むちゃくちゃおいしい。
はずれがない。

パン屋のパンも、ちょっとした定食屋も。
アメリカだと、ドカーンと量はあるけれど、なんかどれもものすごくおいしい、と思うことがなくて、デザートを頼めば主食みたいに巨大で、暴力的に甘くて……ということが日常茶飯事なのに。
カナダでは、一度もそういうことがなかったのだ。

「日本の若者は内向き化している」 などといわれる根拠として、アメリカへの留学希望者が減っていることがあるみたいだけれど、カナダを選ぶ人はむしろ増えているという。「アメリカのように競争の激しい土地を避け、もっとのんびりとした場所を選んでいるのもまた、内向きな証拠」 なんて指摘されるけど、もしかして、カナダ志向の背景には、食生活があるんじゃないか。
……なーんて思うくらい、なんでもおいしいのだった。

驚いたこと。
2位。
英語がわかりやすい。
同じネイティブながら、フランス語とのバイリンガルが多いということもあるのか、多言語を操るのが当たり前の文化だからなのか、ノンネイティブにも聞き取りやすい英語をしゃべる人が圧倒的に多い。

だから、カナダに来ると、途端に自分の英語がうまくなった錯覚を得られる。
もしかして、カナダ留学を選ぶ人が多いのも、そのため?
夫なんて、テレビニュースの英語まで、カナダのほうが圧倒的に聞き取りやすい、と主張する。
そうかもしれない。
なぜだろう???

そして、驚いたこと、堂々1位は……。

日本人が多い。


これは観光客、に限らない。
たとえば、バンフの街で一番驚いたのは、こんなこと。

近所のスーパーマーケットに買い物にいく。
レジ打ちのお姉ちゃんに英語で話しかけながら、息子と日本語で会話してると、いきなりお姉ちゃんに、

「日本の方ですか?」

と日本語で声をかけられてしまうのだ。
レジ打ちのお姉ちゃんにも参ったが、スターバックスの店員さん2人がどちらも日本人だったのには度肝を抜かれた。

ワシントンDC界隈では、ほんの一部の日本食材店などをのぞけば、ほとんどの日本食レストランでも、英語でのやり取りとなる。見掛けがアジア人のウェイターさんやウェートレスさんでも、日本人でないことのほうが多いし、日本人の名前と分かる名札をつけていても、日系アメリカ人で日本語を話せない人が多い。
それが、カナダのバンフに入った途端、町の旅行情報センターやら、スタバやら、スーパーのレジやら、ホテルで、当たり前のように日本人が働いているのだ。
なんというか、「街で見かけるアジア人=日本語を話すことはまずない」 というアメリカの状況に慣れているせいか (いや、西海岸など、日本人の多い地域では、ちょっと状況が違うのかもしれないが)、街でふいに日本語で話しかけられると、ドキドキするのだった。

いや、正直に言うと、ちょっとうれしいのだった。

単に日本人旅行客相手の商売とかではなく、フツーに、日本の若い人たちが、こうして働いているのを見ると、やっぱりうれしいじゃあないか。

宿泊先のホテルで朝食を給仕していた日本人の若い女性をつかまえて、根掘り葉掘り聞いてしまったら、驚くべき事実が!
(ホントかどうか、まだ統計に当たってないので、間違えているかもしれないけれど)。

なんと、バンフの人口およそ1万人のうち、1割が日本人だ、というんである。
観光客などを除いて、暮らしている人たちだけで、人口の1割!
ワーキングホリデーのビザがある上、年配の方々が夏だけこちらに暮らすケースも少なくないらしい。
なるほど、街のフツーの店で、日本語が通じてしまうわけだ。

この街で、スギノヤという日本食レストランに行ったんだけど、はっきり言って、ワシントンDC界隈の日本食レストランよりずーっとレベルが高い。
アメリカの首都界隈の日本食より、カナダの小さな町の日本食のほうがずっとレベルが高いって、どういうこと?

なんか、感動しながら、おいしくいただきました。
サバの押し寿司……。
なぜ、カナダのロッキー山脈までやってきて、押し寿司を食べているのか、という気もしたけれど。



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わかる!! カナダのほうがご飯がおいしいです!

おぐにさん、こんにちは。おひさしぶりです。
カナダはごはんがおいしい、わかります!! 私はバンクーバーに行ったんですが、食事があまりにおいしいので食べてばかりでした。しかも、太っている人も少ないし。日本人的には、カナダのほうがいいと思うことばかりですよね。
西海岸でも、サンフランシスコとかサンノゼとかロサンゼルスまで行けばいわゆる普通の日本人は多いですが、私が住んでいる内陸部のサクラメント近辺になると、日系4世とかチャイニーズ、コリアンで英語をしゃべって完全にアメリカ人になっちゃっている人のほうが圧倒的多数なんですよ。日本食スーパーとかお寿司屋さんでもワシントンDCと状況はいっしょかも。カナダのほうが、ビザやいろんな事情で、気軽に行きやすいのかもしれませんね。

mimeさん。
ごぶさたです~!!

そちらも、なかなか厳しい日本食事情だようで。
息子が、和食原理主義者なもので、最初の1年は、うどんならず、蕎麦まで手打ちでがんばりましたが、最近は、なんかもう、あるものでごまかしてます。
それでも薬味だけは譲歩したくなくて、三つ葉、シソ、フキ、ミョウガあたりを育てています。ようやく今年、ミョウガがなりそうなんだけど、ここまで苦労して育てたミョウガが、なんとカナダのジャスパーなんて小さな町の日本食レストランで当たり前のように登場したんだもの、びっくりしました~。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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