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おくりびと、と英語字幕

お友達にDVDを借りて、家族して 「おくりびと」 を見た。
総論としては、「よくできた映画だなあ」。
各論としては、

・あの夫婦の 「仮面夫婦」 ぶりって何? 夫は妻に仕事を語れず、妻は田舎に引っ越すのがいやなくせに笑顔でニコニコ。そんな夫婦、ありえないーっ。

・妻役広末の 「けがらわしい」 というセリフは、ちょっと無理がないかなぁ。映画の作り手として、日本人の死生観とか、死に関わる仕事を持つ者への差別観なんかを、わかりやすく描きたかったんだろうけど、東京生まれのウェブデザイナー20代が、「屍体を触る」 という行為に対して、こういう言葉をセレクトするかなぁ。
夫婦して、「こりゃきっと、妻には相当の大きなヒミツがあって、屍体トラウマか何かがあって、仮面夫婦のヒミツの実はそこにあって、すべてのナゾが映画後半に明かされるんじゃないか」 と期待してたのに、そんな展開は一つもなかった。あの妻の人物設定は、存在まるごと無理がある。

・でも、いしぶみのモチーフがあまりに良かったので、全部許す。

ところで。
借りたDVDには、英語の字幕もついてました。
最初は字幕を消して、フツーに日本語で見たんだけど、数カ所、英語にどう訳しているのか知りたくてたまらない場所があり、映画字幕つきで、細切れで見直してみました。

まずは、「白子」をどう訳しているか。
ふぐの白子を食らうシーンがあるんだけど、ふぐの 「白子」 ってつまり、精巣だよね?
これ、英語字幕で testicle とか明記しちゃってるのかしらん、と。
でも、testicle (精巣) と明記しちゃうと、さすがに外国人観客はそうとうにびびるんじゃないかな、と。

結論。
字幕では、roe (魚の卵) を使ってました。ふぐの卵、と。

ごまかしたのか。
ウソついたのか。
それとも、単に勘違いしたのかなあ。
などとあれこれ調べてたら、白子、をあえて英語でいうときには、soft roe などの表現を使うみたい。
だから字幕でも、roe を使ったのね、きっと。

さらに、これを食べながら、納棺会社の社長が、
「うまいんだ、困ったことに」 とかいうセリフを言うわけだけど、このビミョーなニュアンスをどういう英語で表現してるのかなー、と結構興味があった。

ちょっとはっきり覚えてないのだけど、確か、

So good, I hate myself.

だったと思う。
おもしろいな、と思った。

もう一つ、英語字幕で確認したかったのが、新聞広告。
映画では、主人公が、納棺会社の出した新聞広告に 「旅のお手伝い」 と書いてあるのを見て、旅行業だと勘違いするシーンが出てくるのね。
ところが、実際に会社に面接にいったら、

「あ、それ、誤植だ」 と。
真実は、「旅のお手伝い」 ではなく、「旅立ちのお手伝い」、だったというわけ。

これの英語字幕も面白かった。
新聞広告の 「旅のお手伝い」 では Departure
誤植と分かった後の、「(永遠の)旅立ち」 には、死者の意味を持つ、Departed
これは見事だと思った。
日本語と英語とで、2度笑えたもん。

笑えたと言えば……。

とある女性の葬式シーンで、納棺師が 「奥様の愛用していた口紅を……」 といって死に化粧を施すシーンがあったのだけど、この場面で、夫も息子も爆笑。

「母ちゃんの葬式に、『愛用していた口紅を』 とか聞かれても、『母ちゃんは口紅を持ってません』 とか言うしないもんねえ」
「その日のためにも、口紅くらいつけてたほうがいいんじゃないか」

だってさ。
笑うシーンじゃないぞ。ちくしょー。

そんなわけで、もはや引っ越し地獄からの逃避モードに入っている私。
引っ越しまであと、10日を切りました。


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笑いました

なんだか故・米原万里さんの通訳エッセイに通じるものがありますね。
昔のことなので記憶が曖昧ですが、確か日経新聞の週末版「プラスワン」でしたっけ?英語TV番組の和訳裏話の連載が、とても面白かった記憶があります。単行本になってたら読みたいな~。
ところで、フグの白子を「卵」って訳したら超マズいじゃん~!!!種類にもよるけど、白子と卵巣の毒性って全然異なるし。英訳で見た人が強毒の卵巣を食べちゃったらどう責任とるの~?って思っちゃいました。

No title

 おくりびとは話題になってから劇場でみたのですが、ありゃーチェロの映画だね。「けがらわしい」というシーンは俺なんか年寄りだからわりとすんなり受け止めました。山崎努の怪演もあって(あの映画、よく食べるシーンが出てくる)良くできた映画だよな。俺がみた映画館は初老の客がおおく、みんな泣いてました。笹野高史もよかったね。

No title

U子さん

米原さんの通訳ネタ、おもしろいですよね。最近読んだ佐藤優氏の本で、米原さんがいかに日露関係に大きな役割を果たしておられたのかを知り、通訳の仕事って恐ろしくディープなんだなあ、と痛感したところです。

ふぐの「卵巣」のほうは猛毒なんだ。全然しらんかった……。

冷奴さん

チェロの映画、って確かに。
久石譲さん、またしても良いお仕事されてますよねー。
山崎努さんといい、笹野さんといい、贅沢な映画でありました。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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