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カレッジの秋がスタート

いよいよ、カレッジの秋学期が始まった。
「アメリカにおける宗教の社会学」 など、取ってみたい授業はいくつもあったんだけど、結局、子育て中の身ゆえ、出席できる時間帯は限られており、その中から選んだのが、以下の2つのクラスだった。

1、「アメリカにおける家族・結婚の社会学」
2、「アメリカのスポーツの歴史」

1は、アメリカの家族やら結婚に絡む新しめのデータやら、簡単な歴史的変遷を、さくっと理解しておきたかったから。それに人種や民族がどう絡むか、なんかも。
いかんせん、政治や経済なんか以上に、家族のこととか、結婚のことって、知り合いに単刀直入に聞きづらいもんだ。宗教や人種問題に近いところがある。
ならば、カレッジで勉強するのにちょうど良いかな、と。

2のほうは、息子の野球を通して、スポーツ、特に野球というものをきちんと系統立てて考えるとアメリカが見えてくるだろうな、という直感があったこと。
たとえば、日米の野球における文化差みたいなものって、すごく日本人の国民性に直結していると思うし。
ならば、アメリカにおけるスポーツ史というのは、案外面白いテーマじゃないかな、と思ったのだった。

ただし、一学期に2クラスをこなすほど、私もヒマではないので。
1週間、受講した上で、どちらかをドロップし、受講料を払い戻してもらうつもりなのだった。

で、本日、最初の授業があった。
まずは、「アメリカにおける家族・結婚の社会学」。
まず、先生の英語の発音が極めてクリアで、CNNのニュースキャスター以上に聴き取りやすいことに感動した。
ニューヨーク生まれのニューヨーク育ち、らしい。

とにかく、好印象を持てる先生だった。
実はこの先生、ネット上の評判は決して良くない。
アメリカには、「大学の先生を採点する」 というようなサイトがいくつかあるんだけど、この手のサイトでもかなり低得点だ。
学生から挙がる不満のいくつかは、

「パワーポイントを使ってくれないから、ノートをとるのが大変」
「テストでは、かなり微に入り細に入り、うるさいところを突いてくる」 などなど。

何しろ、去年の 「アメリカの政治における人種・民族問題」 というクラスで出会った、ズーク先生は、テキストも使わず、パワーポイントも使わず、板書すらせず、ひたすらしゃべる、というタイプの授業だったから、そもそも英語の聞き取り能力の低い私は、エライ目にあったのだ。
おまけにものすごいモゴモゴしゃべりの英語で、ひどい時は、何のテーマでディスカッションしてるのかも分からない時だってあったもんなあ (恥)。

そんなわけで、テストが難しかろうと、私にしてみれば、「明瞭な発音で英語をしゃべれる、小声ではない先生」 というだけで、かなりうれしいのだった。
とりあえず、今日の授業だけでいうと、9割以上、理解できたし。

ネット上の先生の噂を調べてきたらしい学生さんの1人が、手を挙げてこんな質問をしていた。

「先生のテストって、detail-oriented (細かい中身まで重視するタイプ)ですか?」

ズバリ聞くその姿勢に、大笑いしてしまった。

自己紹介のほうも、いわゆるフツーの、まっすぐなタイプの自己紹介だったので、助かった。
隣の人と5分間会話して、「他己紹介」 しろ、だの、鞄の中のものを1つ選んで、自分の人となりをユーモアたっぷりに紹介しろ、だの、凝った自己紹介はすごーく苦手なのだ。

「渡米より2年ほどたつ、日本のジャーナリストです。アメリカ社会のことを理解したいと思っているのだけれど、家族とか結婚の話って、案外相手にずばっと聞きにくいテーマなので、カレッジで勉強してみようかと思ったわけです」
とまあ、そんな感じに自己紹介をした。
ジャーナリストだ、と言っただけで、「日本の新聞社に勤めていたの?」 と言われたのでちょっと驚いた。そういえば、出席を取る時、この先生は私の名前を、子音はもちろん、間違いやすい母音まで、ほぼ完璧に発音していたっけ?
案外、日本に詳しい人なのかも。
まあ、そのあたりはおいおい分かってくるだろう。

成績の付け方を見てみたら、新聞記事を集めて分析して書くレポートと、もう少しインフォーマルなレポートと、「書く宿題」 で成績の45%が決まることが分かった。あとは、テストで50%、残りの5%は出席だ。ははは、まるで私のための成績配分だ。
プレゼン10%、とか、クラスディスカッションへの参加度15%とか、そういうのより、ずっとラクチンだわ。

ということで、この授業は、取ることにした。
となると、スポーツ史のほうを落とすしかない。
もはや、キャンセルする意志を固めた上で、それでも午後の 「アメリカのスポーツ史」 の授業ものぞいてみた。
うっかり3分くらい遅刻したのだけれど、これがまずかった。

いきなりホワイトボードに3つの質問が書かれている。

・アメリカにおいて、野球が組織的なスポーツとしてどのように発生したか?
・ピート・ローズは HOF に入るべきか?
・Vick は NFL でプレイして良いか?

ちょっとした授業の導入として、これら3つのテーマでクラスディスカッションをしよう、という試みらしい。
が、困った。
最初の問題はまだいい。確か、野球殿堂があるクーパーズタウンのあたりが、野球の発祥の地と聞いたことがある。が、細かいことは分からないので、聞き手に徹することにした。
問題は残りの2つ。

ピートローズ。
聞いたことはあるぞ。
どこで聞いたっけ?

……思い出して、思わず苦笑するしかなかった。
なんとなんと、20年近く前の、大学時代に受けた共同通信の一次試験なのだった。
当時からスポーツオンチで、野球の試合などまともに見たこともなく、相撲なんて横綱と大関とどっちが強いかすら知らなかった私は、共同通信社のスポーツ関連の選択問題で頭がまっ白になった。
そこに挙がっている名前のうち、ほとんど誰も知らなかったからだ。
で、そのうちの1人がピートローズだった。
当然、試験は落ちた。

「だいたいさー、試験が難しすぎるのよ。誰もピートローズなんて、知らないよねえ!」 と大学の友だち連中に愚痴をこぼしたら、相手にことごとくバカにされた。
「おまえ、ピートローズ、知らないのかよ?」 と。
折しも、賭博で問題になり、メディアをにぎわせていた時期だったみたいだ。
(ということは、実はさっき、自宅で調べてようやく知った)。

その 「ピートローズ」 という因縁の名前に、20年ぶりに再会しちゃったというわけ。
でもまあ、ここまではいい。
問題はこれ。
いったい、 HOF って何だよ?
(家に帰って調べてみたら、「野球殿堂」 というヤツだった。そんなの知らないよねえ、ふつう……)

遅刻した手前、質問するのもはばかられ、おまけに、圧倒的にスポーツ系男子の多いそのクラスディスカッションでは、ほとんどのスポーツ青年(たぶん) の英語が聞き取れず、今ひとつ、何が議論の対象になっているのかさえ分からない。

さらに、最後の問題。
Vick って誰だよ?
NFLって何だっけ? バスケ? それともアメフト?
そんな状態なので、まったくお手上げだった。
(これも後で調べてみると、Michael Vick というフットボール選手のこと。闘犬賭博で起訴され、NFLから無期限出場停止の処分を受けたのに、その処分がこの夏解除され、話題になっていたらしい。知らんぞ、そんなこと!)

ひしひし思い知った。
この授業は、だめだー。

そもそも、最初の授業で、先生の言うことが9割以上分かってしまった私は、ひそかに、「ひええ。実は私の英語力って、なんか飛躍的に伸びちゃってる?」 と勘違いしていたわけだけど、やっぱり現実は、まだまだ厳しいのだった。
おまけに、このスポーツ史の先生は、シニカルで、絶対に腹を割って話すと面白い相手だと思うんだけれど、こともあろうに、「つぶやき」系なのだ。
自分の言ったことに、自分でつっこんで、つぶやきながら、突っ込んだりぼけたりしながら、1人で悦に入ってるタイプ。
こういうタイプの英語は、まだまだ私には歯が立たない。

あっさり白旗をあげて、こちらをドロップすることに決定。
というわけで、今期は、「アメリカにおける家族と結婚の社会学」 であります。
目標は、下手な英語でも、とことん頑張ってディスカッションに食らいつくこと。
去年は、人種と民族問題、というかなりビミョーな話題だっただけに、ディスカッションに参加しようにも、ちょっと構える部分があった。おまけに、人種や民族問題を日本で学んできた背景がないだけに、多民族国家に生まれ育った若者と丁々発止のやりとりをする自信もなかった。

でも、今期の私は違うのだ。
なにしろ、テーマは、「家族と結婚」 だもんね。
ははは、そこらの18才とか21才の娘っこに負けてたまるか。
こっちは、結婚もしてれば、子どももいて、どうにも逃れられない家庭だって持ってるってもんよ。
教科書のテーマを見てみれば、母親の就業率が上がって家族がどんな風に変わったか、なんてテーマもあるじゃない!
ははは、まるで私のためのテーマだよ。
何しろ、ワーキングマザー歴10年超だもんね~。

今に見ていろ、若者よ。
今度こそ、ギャフンと言わせてやるぜ。
ところで。
この 「ギャフン」 って何なんだろうね。
実際に、「ギャフン」 なんて言った人、見たことないぞ。

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おばさんパワー

そうだ、その意気だ。ガキになんか負けるな。自民党の古狸たちを心胆寒からしめたのは、タヌキ顔の女だ。おぐにさんはけっしてキツネ系ではないから、太平洋の向こうから圧勝パワーを送ってあげます。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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