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カレッジ授業報告 中間試験の無惨な結果、の巻

もう1カ月も前の話になるけれど、話題が尻切れトンボになっているのも気になるので、一応ご報告しておきます。
カレッジで受けている「アメリカ政治における人種・民族問題」というクラスの中間テストの話。

いやはや、参った。
エッセイ問題は、9割以上の点を取れているのに、結局足を引っ張ってくれたのは選択問題。なんとなんと、選択問題の半分を見事に落とした。まいった、まいった。
これで合計点が76点、とかだったかな。
ちなみに、クラスで一番ちゃんとノートを取っているユダヤ人の女の子は92点だった。
(チラリと見えちゃったのよ、って20歳も年下の姉ちゃんのテスト結果なんか盗み見するなよ~>じぶん)。
さらに、ちなみに、例のイラン人娘2人組は68点と72点だったらしい。つまり、私がどんなに頑張ったところで、授業がちゃんと聞けない限り、授業を 「聞いてない」 彼女たちと、ほとんど変わんない、ってわけ。
もう1カ月も前の話だから、今やすっかり立ち直っているけれど、しばらく落ち込んだぜ。

諸悪の根源は、先のエントリーに書いた通り、「○○○について正しい記述を選べ」の類の選択問題。問題にある「○○○」をそもそも見たことも聞いたこともない、というこの現実。いかに授業を耳で聞き取れてないか、という現実にぶち当たったのだった。

せめて授業が板書中心だったならば、とか。
せめてテキストがあれば、とか。
未練がましくウジウジしてしまうが、まあ、レクチャーとビデオクリップのみの授業なんだから、「耳」のみで戦うしかないわけだ。

こういう経験も40過ぎれば「貴重な思い出さ」と思いつつ、しかし、「このままでは、Aを取れないかも」という厳しい現実にウームとうなるばかり。
夫には、「アホか、いまさらカレッジでAを取ろうと、Bを取ろうと、どうでもいいだろ」と笑われているし、それは本当に真っ当な意見だと思うのだけれど、基本的に勝負事には負けたくない私としては、やっぱり悔しい。

結局、ズーク先生にお願いに行ったのだった。
「センセ、実は私、思った以上に先生の講義の内容をわかってないみたいです。そこでお願いなんですが、期末試験も終わって、評定付け終わってからでいいので、先生が授業で自分用に作ってるメモのコピーをいただけませんか? センセの授業、むちゃくちゃ面白いので、わからない部分をいっぱい残したままで終わるのはとても悔しいんです。全部理解したいんです」
まだ少年みたいな顔したズーク先生は、とても困った顔をして、「でもなあ、僕のメモって本当にメモだから、ちょこっと情報を書き殴ってるだけで、それだけ読んでもなんの勉強にもならないと思うんだよね。それなら、テキストとして使えそうな本を選んであげるよ」と。
ま、しかたないよなー、って感じ。
ほんと、今回しみじみ思ったのは、日本人は人種問題(それとたぶん宗教問題)について、ほとんど教育を受けてないに等しいなあ、ってこと。
アメリカの子たちは、日頃は授業中にせっせと携帯電話でテキストメッセージ(日本で言うところのケータイメールね)を送ってるせよ、いざ、人種を語らせたら、かなり面白い。この多民族国家の中で、子どものころから、色々な体験をし、当事者として人種や民族の問題を考えてきた歴史があるからなんだろう。
これには、なかなか敵わない。

そんな話を、このカレッジにいる日本人女性の先生にしたら、「そうでもないわよ」と笑われた。
私の暮らしているモンゴメリーカウンティーは、アメリカでも最も民族的に多様性のある地域で、さらに、そこのコミュニティーカレッジとなると、いつか4年制大学に編入するため、授業料の安いコミュカレでまず単位をかき集めようという、経済的にはあまり恵まれていない子が集まってくるわけで、となるとこれはもう、当然、移民の子たちがいーーーっぱいいるわけだ。
「東海岸のプレッピーな大学で人種の授業をやったことがあるけれど、白人学生ばっかりで、ものすごーく『自分は関係ないし』みたいな雰囲気があって、やりにくかったのよ」と教えてもらった。
なるほどなあ。
アメリカ全体が、私のカレッジみたいな具合ではないのだ。

さて、肝心のズーク先生の授業、その後、ですが……。
試験の後は1時間半の授業を2回分もつかって、なんと、映画「マルコムX」(スパイクリ監督)の第二、第三セクションを全編通して見た。つまり、マルコムXが刑務所の中でブラック・ムスリム運動の活動家に影響を受け、出所後、黒人解放運動の活動家として、「ネイションズオブイスラム」の顔として活躍するところから、同団体の指導者に絶望して、独自の道を歩み始めたさなかに、同団体のメンバーに暗殺されるまで。
クラスメートの中には、この映画を観たことのある人もいたし、相変わらず、携帯電話でテキストメッセージを送るのに忙しい女の子たちも何人かいたけれど、私自身は、興味深く全編見せてもらった、って感じ。
といっても、やっぱり「耳」問題は残るわけだけどね。

なんというか、ネイションズオブイスラムの運動に傾倒していくときの姿は、なかなか痛々しいもので、誰がそもそも、彼をここまで追い込んじまったんだよ、というような思いがした。
しかし、この前の「Do the Right Thing」といい、今回のマルコムXといい、ズーク先生はスパイク・リー監督が好きなんだろうな。
あ、ちなみに、オバマ大統領とミシェルの初デートだか初期のデートだかで、一緒に見にいった映画が、ここで以前紹介したDo the Right Thingだったそうな。
なんだか、ちょっと分かるよねー。

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No title

>いざ、人種を語らせたら、かなり面白い。この多民族国家の中で、子どものころから、色々な体験をし、当事者として人種や民族の問題を考えてきた歴史があるからなんだろう。
って言うか、うちの子供二人をみてると、 本当に彼らは傷ついた経験があるから、とはっきり言えるよ。
前にパールハーバーのこと書いたけど、あれには背景がありるのです。高校にもなると、自分で嫌なことはアヴォイドできるようになったから まだいいのだけど、中学の時は大変だったの。娘によると、歴史の時間、昔のいかにもレヴェルの低そうな日本のVideoを見せられ、そしてパールハーバーの説明ときたらしい。同級生達に「日本人って、Stupid!」「国旗は血痕ね」なんて言われてしまって、娘ぼろぼろ。モンゴメリー郡のマグネット校でこうよ。
こんなこともありました。冬のまだ暗寒い朝、スクール・バスの乗り換えの時、バスに乗ろうとしたら、バス・ドライヴァーに”Get out the line. I hate Asian"と言われて バスに乗れなかったそうだ。スクールバスに人種で乗車拒否されるって何!ここいらのマグネット校は アジアンだらけだから、乗れなかったのは娘一人じゃなかったんだけど、この時は私も本当に腹が立った。勿論このドライヴァーは、即クビになったけど。
今娘は、’白いパンとブラウンのパン、どっちが好き?’と聞かれると、’どっちも好きです’って答えます。誰も傷つかないようにって。
現実はいつも予想をはるかに超えるほど 厳しいよ。

耳問題ですが・・

どもどもっ! お久ですぅ。

耳問題、聞き取りの問題だけどさ、
授業にボイスレコーダーを持っていくことはできないの?

授業を録音してさ、何度も聞き直したら
分からないところも理解できるし、
どうしても聞き取れないところは教授に聞いてもらって質問できるでしょ?

ヒヤリングの練習にもなって一石二鳥だと思うんだけれど、ど~でっしゃろ?
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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