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カレッジ授業報告 今度は映画だぜの巻

前回は、youtubeのビデオクリップが教材だったけど、我らがZOOK先生、、今回の授業では冒頭にこんな映画を持ってきた。

Do The Right Thing
(ウィキペディアへのリンクですみません。でも、上映後の批判やら、それに対する反論なんかも載っていたのでとりあえず)

1989年の映画で、残念ながら私は観たことがなかった。
観たことがあったなら、ラクだったんだろうけれど。
ZOOK先生が見せたのは、この映像を端折ったもので、途中、ニューヨークのブルックリンに暮らす黒人やイタリア人や韓国人らが、お互いを徹底的に汚い言葉で罵倒するシーンなんかも出てきて、

「罵倒言葉は、やはり全然分からない」

と痛感するに至った。
それでも、ちょっと見ただけでも、とても興味深い映画だった。

ブルックリンの、決して裕福ではないコミュニティーにピザ屋の店を構えるイタリア人店主。そのお向かいは韓国人の花屋で、何やらビジネスを始め、好調な様子。ピザ屋のもっぱらの客は、そのコミュニティーでは多数派の黒人たち。ピザ屋は、1人の黒人青年を配達員として雇ってもいる。
ZOOK先生が私たちに見せたのは、イタリア人店主が 「俺らはどうせこのコミュニティーでは嫌われているんだ。みな、俺らに出て行ってほしいと思ってるんだ」 などと愚痴っていたら、そこに、知的障害者と思われる黒人男性が何やら写真を売りに来て、そのたどたどしい言葉を聞いているうちに、イライラが高じた店主がこの黒人男性を罵倒しながら店の前から追い払い、いよいよイタリア人店主と黒人コミュニティーとの対立が深まっていく、というシーン。

映画の画面からは分からなかったが、ZOOK先生によると、その黒人男性が売っていた写真は、マルコムXとキング牧師が並んでいる写真だという。
となると、かなり象徴的だよね。
暴力を否定したキング牧師と、自衛のための暴力は認めたマルコムXと。

私たちが観たのはそこまでだったが、この映画、最後は黒人が1人、警官に殺され、それがきっかけで暴動が起こり、イタリア人のピザ屋が焼かれてしまうのだそうだ。この暴動のきっかけを作ったのが、それまでピザ屋で働き、イタリア人たちに好意的で、2つのグループの橋渡し的役割を果たしていた配達員の黒人青年らしい。
別の黒人男性が警官に殺されるのを目の当たりにしたこの青年は、ゴミ箱を投げてピザ屋のガラスを割り、それをきっかけに暴動が始まる、というふうに描かれているらしい。
なるほどなあ、と思った。深いなあ。
ちょっとどこかで借りて、観てみよう。

それにしても。
一度、この映画を観てみたいな、と思って、授業の最後にZOOK先生に映画のタイトルを聞きにいったんだけど、その時の我々の会話。

私  「映画はいつのですか?」
先生 「1990年ごろだったと思うよ」
私  「Then, it's not old」
先生 「Yeah, it's not VERY old」

まあなあ、1989年の映画って、今から20年前なんだよな。
「なーんだ、古い映画じゃないじゃん」と思った私の感覚と、「ものすごい古い映画じゃない」という先生の感覚と。これがたぶん、私と彼との歳の差なんだろう。
でもって、クラスで1人もこの映画を観たことのある人はいなかった。
あたりまえか。
彼らが生まれた年くらいに出来た映画なんだもんなあ。

見栄でもいいから、「ええっ! そんな古い映画だったんですか!」と言っちゃえばよかったぜ。
ちぇっ。

あ、ちなみにこの日の授業のテーマは、middleman minority への差別や嫌悪感について。
日本語で、middleman minorityって概念を、どう訳してるんだろう、と調べたら、そのまんま
「ミドルマンマイノリティー」 とカタカナ書きした訳書がいくつか見つかった。
私自身、以前はきちんと考えたことのない概念だったので、とても興味深かった。

あと英語問題ですが。
ZOOK先生、間違いなく私に気を遣ってか、最近、「もごもご英語」を少しは明確に話すようにしてくれているみたい。授業中に提出するライティングの課題なんかも、黒板に書いてくれるなどの配慮も観られるようになってきた。
だから、授業で何が行われているかがまったく分からなくなることは、だいぶ減ってきた(生徒同士のデスカッションがそう長く続かなければ)。ただし、今でも、講義を聴きながら自分で考えを深めようとすると、途端に、話が見えなくなる。つまり、

考えながら聴く、とか、聴きながら考えを深める、とか熟考する、とかが、どうしてもできない。
聴くことばかりに必死になると、ついつい、批判的志向が働かなくなる。
でも、英語でこれができなきゃ、まともなインタビューはできないもんなぁ。
もうちょっと、頑張ってみようっと。

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これは、スパイク・リーの初期の映画ですよね。もしかしてデビュー作?これが東海岸の人種問題を扱った映画としたら、西海岸の人種問題を扱った Crushを是非みてください。こっちは数年前の映画だし、オスカー候補にもなったよ。こちらは逆にハイソな黒人カップルが白人の警官に嫌がらせされる、というエピソードもあるけど、アラブ系アメリカ人が出てきたり、ヒスパニック系が出てきたり、そしてみんなどこかで繋がっているって面白い映画です。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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