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裏庭でバーベキューなお夕飯

息子が朝起きるなり、お腹がいたい、と言い出した。
痛くて、痛くて、立てない、と。
思わず夫婦で顔を見合わせる。
いわゆる不登校の前兆か。単なるずる休み計画か。それとも本当に風邪?
「のどが痛い。頭も痛い」
こう来たところで、なんかこっちまで疲れちゃって、そのまま寝かせておくことにした。

思えば渡米から5カ月。
うちの息子は熱一つ出さない。病気で学校を休む友達を見ては、「いいなあ、俺も熱でないなかあ。学校を休みたいなあ」 などとさんざ言っていたのだ。
毎晩、学校に行きたくない、と言い続けているわりには、朝になると登校を渋ったりはしない。万年登園拒否児(保育園時代) だった過去を思えば、結構ぐっとこらえて我慢してんだと思う。
これまで一度のずる休みもしなかったんだもんな。
休ましてやるか。
そんな気がしたのだった。

人には色々なタイプがあるけれど、私は 「ずる休み」 で仕事の効率を上げるタイプだ。
一度ずる休みするとズルズルとそのまま立ち上がれなくなる人もいるらしいが、私はむしろ確信犯的にずる休みしてきた。
高校時代から、「明日の授業は休んでも追いつけるな」 と確認できれば、仮病をつかって休んでいた。
もはや時効と信じて告白するが (このブログ、私の元勤務先の方なんかも読んでいるので)、超多忙だった警視庁詰め記者時代にも、年に3度ほど 「確信犯的仮病ずる休み」 を取り入れた。そうしないと心も体も持ちそうになかったし、肝心な場面でぶっ倒れるくらいなら、もっともダメージの少ないタイミングで適度にずる休みしてリフレッシュしたほうが、仕事にも会社にも良いに決まってる。

親からして、こういう主義なので、「まあ、これまで無遅刻無欠席で学校に通ったんだから、そろそろずる休みも良かろう」 となったのだ。
前日に夏時間に切り替わり、朝が一時間早くなったこともあり、睡眠不足や疲れも出たのだろう。
息子は正午前までこんこんと眠りつづけ、起きてきた。
最初は本を読んだり、宿題をしたりしていたが、さすがにたいくつしてきたようだ。

「母ちゃん、○○君ちのママって変なんだよ。○○君が病気で学校を休んだ日も、家でパソコンゲームをやらしてくれたりするんだって」

という。
内心、爆笑した。
もちろん、これ、「俺もDSゲームやパソコンゲームをやりたいなー」 と言ってるのだ。
「変だねえ。あんたも変だと思うでしょ。あんたのその気持ちを優先して、今日はDSなどのゲームはダメなことにしよう。また頭が痛くなったら困るもんね」 と私が言ったら、さすがの息子も泣きそうだった。
ははは、ざまーみろ。

「ああ、たいくつ。母ちゃん、何かして遊ぼう」 という息子に、「病人は寝てなさい。母ちゃんはカレッジの宿題や仕事で忙しい」 と冷たく言い放っているうちに、夕方に。

「ねえ、母ちゃん。本当に1日じゅう家から出ないの? 買い物も行かないの? おれ、ずっと家にいるのなんていやだよ」

息子に言われ、気付いた。そういえば、1日じゅう家にいるのなんて、何カ月ぶりだろう。
確かに、ストレスフルだよな。
ふと外を見ると、真っ青な青空。夕方4時なのに、まだ陽が高いのは、夏時間の贈り物だ。
思わず、口走ってしまった。
「バーベキュー、するか、これから」

言った瞬間に後悔。
お腹と頭と喉がいたくて学校を休んだ息子と2人きりで、まだ寒い季節に夜間バーベキューはないよなー。
でも息子、狂喜乱舞。
「わかった! じゃあ、母ちゃん準備して! おれはこの勢いで春休みの宿題を前倒しで頑張っちゃうよ」
いまさら前言取り消せない母ちゃんなのであった。

本日の食材。
牛肉 (アメリカのは安くてうまいぞ)。
生ガキ
ソーセージ
野菜類 (タマネギ、ジャガイモ、黄色パプリカ、人参、ズッキーニー)

裏庭にテーブルとイスを出し、親子で炭を起こし、私はビール、息子はジュースで乾杯。
はっきりいって寒いが、バーベキューコンロを両足ではさむように身をかがめていると、それなりに暖かい。
マイナスドライバーを片手に、生ガキの殻をひたすら開ける。これ、結構大変。
でも、炭火であぶった半生のガキのうまいこと、うまいこと!
「母ちゃん、これはレモンだよ」 と息子に言われ、レモンを絞って食べたら、おおお、ホントだ、むちゃくちゃうまい。

風邪のはずのずる休み息子は、バーベキューとなると甲斐甲斐しく働き、驚くほどの肉を食い、肉を口に入れたまま、意味もなく裏庭を駆け回る。
「いいなあ、いいなあ、バーベキュー、最高だね、母ちゃん」
実に幸せそうな息子に、思わず言っちゃう私。
「だろ? アメリカ暮らしも悪くないだろ? 肉食って、元気だして、あしたは学校に行ってくれ。明日、頭やお腹が痛くなったら、さすがに母ちゃんも、バーベキューしたことを後悔するぞ」
息子は軽く、「行くよ、行く、行く」 と笑いながら走り回っていた。
変なの。

一夜明けた今朝、庭に出したままのテーブルとイスには氷が張っていた。
春、まだ遠し。
息子は友達もほとんどいない学校に、今日も出かけて行きました。

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アメリカの郊外の広い庭とバーベキューの匂いを思い浮かべながらほほえましく読んでたら、

>息子は友達もほとんどいない学校に、今日も出かけて行きました。

ふいうちされて、泣いちゃった。前回の数学のエントリー思い出して。息子君、がんばってるよね。きっともうすぐ、思い切り学校生活をエンジョイできる日がくるよ。応援してます。うるうる。

よかった

ほんとに いい親子だねぇ
走り回れて よかった
いいお母さんでよかったなぁ

たくさんのお母さん読んでもらいたいブログです

毎日のぞいて元気もらってます

エネルギー補給ができたんだね。
よかった。

うちのムスコ@トラブルメーカーも最近学校での
居場所を失いかけているので、読みながらいろんな複雑な思いでした。

息子君の学校生活にも早く明るい春が訪れますように!



元記者の記事

ここでぼんに「かあちゃんは仕事で忙しい」とあるのは本日(13日)の毎日新聞夕刊の記事でしょうか。もと夕刊編集部のおばさん記者でいまはアメリカで家族と暮らす小国綾子元記者という前文の表記が、三浦和義元社長を思い出し、妙に新鮮でした。ブログでオバマ、クリントン両陣営にもぐりこんだことはすでに拝見しておりましたが、夕刊の記事の方も勢いがあって、元記者でないと書けない内容。ようござんした。

たのしそ

息子はいい子だ。
きっと、すごい経験をしていると思います。
どこで暮らすかより誰と暮らすかが重要なんですね。頑張れかあちゃん!
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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