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在米イラン人の見る大統領選

こちらに来て、イランから来た人たちとよく知り合いになる。
グリーンカードの抽選に当たったから、とやってきた人。
親類縁者を頼ってやってきた人。
こちらで開業するため、必死で試験を受け続けてるイラン人の医者。
ようやく地元のカレッジで教職を得たの、という女性。

米国に暮らす多くのイラン人は、今のイラン政府に批判的。でも一方で、米国の対イラン政策や、アメリカ人のイラン観にも思うところはいっぱいあって、それを慎重に、とても慎重に発言する。
あるいは、発言しない。
そんな人が多い。

「ところで、あなたは、オバマ、ヒラリー、マケイン、ハッカビー、誰が一番好き?」

私の質問に対する彼らの答は、当たり前だけれど、色々。
でも、アメリカに暮らして4年という夫婦からこんな答を聞いた。

「イラン政府が一番好きなのは、間違いないわ、オバマ氏よ」

さて、そのココロは?

「だって、オバマ氏の父親姓って、Hussain だもの。Hussain っていえばもう、兄弟も同然よ」

……そんなものなんでしょーか?

確かに、オバマ氏のお父さんはケニア出身のイスラム教徒だったはず。
オバマ氏も、世界最大のイスラム人口を抱えるインドネシアで育った経験がある。
ご自身もお得意のスピーチで、そんな経験を語り、自分がいかに世界の多様な人達と分かり合える回路を持っているかをアピールしてたっけ。

しかし、名前が「Hussain」だからってのは、あまりに単純過ぎないか?

そんなわけで、今日は別のイラン人二人にも、こんなふうに尋ねてみた。
「ねえねえ、知人のイラン人夫婦は、『イラン政府はオバマの父親姓が Hussain だから、オバマ大統領誕生を期待してる』 っていうんだけど、それどう思う?」

日本語で質問するなら、もっともっと慎重に、誤解を受けないように、色々と言葉を費やして尋ねたんだろうけれど。悲しいかな、私の英語力じゃあ、ずばり、そのまんま聞くしかないのよね。
一つ間違えば、すっごい偏見に満ちた質問だと思う。

だけど彼らは全然そんなこと気にせず大きくうなづいて、こう言った。

「そりゃもう、間違いないよ。Hussain といえば、イランで一番よくある名前なんだから。イラン政府だけじゃない。イランに暮らす多くの人々が 『バラック・フセイン・オバマ大統領』 の誕生を期待してるのさ。オバマもイランと直接対話したい、って言ってるだろ。実はイラン政府もそれを歓迎してるからね」 と米国で開業を目指す医者の中年男がいえば、
つい最近、グリーンカードの抽選に当たって渡米したばかりの、イランで英語を学んだという若い女の子も、
「2週間前までイランに暮らしてた私が言うんだから間違いないわ。みんな、オバマには期待してる。イランと米国との関係が少しでも良くなれば、って」

さらに、二人に共通していたのは、「オバマ氏が大統領になったからといって、米国とイランの関係が良くなることはきっとないよ」 という諦観だったのだけれど。
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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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