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月曜日は学校ボランティアの日

ずっと、息子の小学校の学校でボランティアができないかな、と思ってきた。
息子から、断片的に聞こえてくる学校の話はどれもおもしろい。

「毎朝、『忠誠の誓い』ってのをやるんだよ。United of America のところだけ、いつも聴き取れるんだけど、あとは分からない」 とか、
「先生が黒板の前で全員に説明するような授業は、算数だけ。あとはみな、別々のことをやってて、Done? (終わった?) とか聞かれるの」 とか、

気になる。
私も見てみたい。
いったいこの国の小学校って、どんな授業風景なんだろう。
子どもたちはどんな風に学んでいるのだろう。

新聞記者の立場で学校を見学しようと思ったら、日本国内だって、申し込みだの親の許可だの何だのって結構面倒だ。ところが、「生徒の親」 の立場を利用したら、誰に文句を言われることもなく、堂々と、それも感謝されながら、学校に出入りできるというわけ。
現地の教育に興味のある私が、これを使わない手はないのだった。

しかし。
問題は、今の私が忙しすぎること。
息子が学校に行っている平日午前9時~午後3時。カレッジだ、合唱だ、英会話だと、あれこれ詰め込みすぎて動きが取れない。
それでも、1週間の予定を1時間刻みで書きだしてみたら、見つけたぞ!
月曜日の朝9~10時半が空いている。

早速、息子の担任、ドーブリッジ先生に手紙を書いた。
「学校のことをもっと知るためにも、ボランティアをさせていただけませんか? 息子がこの学校に慣れるのを支えるためにも、私自身が学校のことを知る努力をしたいんです」
いかにも優等生ちっくな手紙に、我ながら満足。
本音は、「親の立場を利用した学校取材」 なんだけどね。

ということで、本日初めて行って参りました。学校ボランティア。
最初は、噂に聞いていたコピー取り。
渡米前に聞いた時は、「アメリカでは、教師が親にコピー取らせるの???」 とびっくりしたものですが、不思議ねえ。こっちに来てみれば、なぜ日本にいた時、そんなことに抵抗を感じたのかすら思い出せないわ。

「これはホッチキスで止めたのを7部、これは一部ずつ、この紙は全部で23枚、おねがいします」 とドーブリッジ先生に頼まれ、いそいそとコピー室へ。ほかのボランティアママに手取り足取りコピー機の使い方を教えてもらい、これは難なくクリア。
次は、図形の絵と名前を書いた紙を色画用紙と一緒にラミネートしたものを渡され、「もう1セット作ってもらえます?」 だって。
コピー室に戻ると、おおお、ラミネートする機械があったのだった。これまた別のボランティアママに教えてもらって、あっさり完了。
この手の工作ちっくな作業は、実は私、かなーり得意なのよね。

このあたりでもう、私、楽勝ムード。
「何でも来い、ガハハハハ」状態の私に、次にドーブリッジ先生が頼んだボランティアは……。

「アーロンという生徒のリーディングを見てやってもらえます?」

は? リーディング?

「アーロンはこの本に今取り組んでます。このページの内容について、アーロンにいくつか質問してやってください。アーロンがうまく答えられないようなら、内容を吟味したり、必要なら、数ページ前まで戻ってないようを確かめたり、そうやって本の中身の理解を深めさせてやってくださいな」

がーーーーーん。そんな、いきなり。
なにしろ私、アーロン君とは初対面。
アーロン君の本とも初対面。
アーロン君の本の登場人物とも、もちろん初対面。
話の中身、全然分からないのに、何を質問すればいいの?

とりあえず、やってみた。

私 「ハ~イ、アーロン、よ、よろしくね」
ア 「ハーイ……」
私 「じゃ、始めよう。え~っと、このお話、主人公は誰?」

(仕方ないよね、話の筋が分からないんだもん)

ア 「このネズミ」
私 「なるほど。で、このページでは、このネズミ君にどんなことが起こったの?」

アーロンはしばらく考え込んだあと、一言。

ア 「別のネズミにラブしたの」

…………。

LOVE の単語にしばし頭が凍る私。
ネズミのラブ。いったいどんな恋なのか。
さらに、どういう質問をすればいいわけ?

「で、告白はしたの? まだなの?」 じゃあ、性急だよな。
「相手のネズミさんは、どんな娘さん?」 は、何かオバサン臭い。

焦っていたら、アーロン君、正直にこんなことを打ち明けた。

「でも、僕、このページ、まだあんまり読んでないんだ」

心の中で歓声を上げる私。
でも表情はあくまで冷静に。
にっこり笑顔で私は言ったわよ。

「OK、アーロン。一緒に声を出して読んでみましょ~」

2ページ、音読したところで授業はお終い。
めでたしめでたし。
でも、ここだけの話、音読してみたところで、登場人物のネズミが多すぎて、話の筋はまったく分からなかった。
まいったまいった!

最後は、何人かの子に、「じゃあね~。また来週来るよ」 などと調子よく声を掛け、学校を退散。
ああ、おもしろかった。

コピー室と教室を言ったり来たりだったので、ゆっくり授業を見学できたわけじゃないけれど、息子の言う 「算数以外は、みなてんでバラバラなことをしてる」 は本当みたい。リーディングだって、レベルによって取り組んでる本も違うし、息子たち英語ができない生徒3人はさらにまったく違う課題をやっていたし。
先生はそれぞれの子のところを転々とし、その場その場で指導をしてる。
息子によると、お母さんボランティアはこの指導の一端を担うことも求められているだそうだ。
学校内を歩き回っていて、たくさんのお母さんボランティアとすれ違った。
コピー取りから教材作りから授業の指導分担まで、ボランティアの力の大きいこと!

そんなわけで初日は無事終了。
今朝は息子も張り切って登校してくれて、そんな姿を見ただけでも、毎週頑張るぞ、と勇気が沸いてくるってものだ。

もっとも、帰宅した息子には一言文句を言われた。

息子 「母ちゃん、俺に声をかけないまま、ほかの子とかに声をかけて、帰っちゃったでしょ」
私   「あんたに声をかけたら、なんかヒイキみたいじゃん。あえて声をかけなかったのよ」 
息子 「ほかのお母さんたちは、自分の子どもにだけ声をかけて帰るんだよ!」
私   「うそっ。それで、ヒイキとか言われないわけ?」
息子 「それどころか、ボランティアに来るたび、自分の子どもを抱きしめてるよ」
私   「……。それ、今度、母ちゃんやろうか?」
息子 「それは、やめてよ」
私   「じゃあ、投げキッスとか」
息子 「それもダメ」
私   「両手でちぎれそうになるくらい手を振るとか」
息子 「……片手でいいよ」

あ、そーですか。
しかし。
教室ボランティアとして登場し、自分の子どもをハグしちゃって良いんですか。
やっぱり、何でも体験してみるに限りますなあ。
これから毎週月曜日、アメリカの学校探検が楽しみな私です。

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学校でボランティアをすることができてよかったですね。
うちもダンナと二人で交代で行ってます。
キンダーの時からやっているけど、本当にアメリカの小学校は親のボランティアがなかったら、どうまわるのだろうかって思うぐらいです。
キンダーの時は生徒のリーディングや算数とか見てくださいって言われたけど、1年生からはもっぱら宿題のチェックとかになってきました。
そうそう、ボランティアが終わったらいつも息子は手をふるか、自分からハグにやってきます(笑)。親が手伝いに来てくれるのって嬉しいみたいですね。

私もハグしているよ

私もたまにボランティアで学校に行くけど、遠足の時なんかはうちの子供はもちろん私のグループだし、手をつないで歩いているよ。クラスメートもなついてくれるのですごくかわいいです。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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