スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

きょうは朝からオバマ応援

節操がない、と言われればそれまでだけど。
今朝は朝6時に家を出て、やってきました、オバマ応援。

オバマ氏の公式ホームページから、各州のページに飛ぶと、近所でやってるイベント予定が分かる。ミーティングは平日の夜か週末の昼間だし、phone bank (携帯電話を持ち寄って電話を掛けまくるというもの) は英語が流暢でないとつらい。そもそも「体験」目的の私としては、相手の反応が目に見えないとつまらない。
そんな中で見つけたのが、これ

朝6時半から大通り沿いで Obama のプラカードを掲げて立ち、通勤客にアピールしよう、というVisibility Event。これなら、1時間だけ参加し、大急ぎで自宅に戻れば、息子と朝食を一緒に食べられそうだ。

朝5時50分に起き、真っ暗闇の中、現地へ向かった。
実は、今回の場所は、先週参加したヒラリー陣営の集会場所のすぐ近く。
それだけに、自らの節操のなさをヒシヒシヒシと感じてしまう。
「Knowles通りとConnecticut通りの交差点の駐車場で集合」 なんて、そんなテキトーな待ち合わせ場所あるかい! と思いつつ言ってみたら、どうやらそれらしき人が数人ちらほら。

駐車中の車の隣にキャンプ用のテーブルを置き、買ってきたドーナツと家庭用の水筒に入った暖かいコーヒーを並べてある。その場にいたのは30代の白人夫婦と2人の白人女性。
とりあえず、
「混ぜてもらえるかな? 正直言ってアメリカ市民でもないんだけどさ」 と切り出してみる。
それから、ふとオバマ氏お得意の 「Yes We Can スピーチ」 を思い出し、よし、あれをちょっと拝借しよう、と考え、こう続けてみた。

「少し前までは、アメリカ市民でもないし、関係ない、何もできることはないと思ってたの。でもスーパーチューズデーの夜、オバマさんのスピーチを聴いて、思ったの。もしかしたら、って。Yes, I can ! って」

まあ、実際はこんなにスムーズではなく、少々詰まっちゃったんだけど。
それでも、4人全員の大拍手を勝ち取ったぞ。
「Welcome ! 」 と歓迎してもらうのって、ほんと、気分いいのよね。

いかにもお手製ちっくなプラカード (公式のカードに混じって、写真を拡大コピーしただけ、とか手書きのポスターなんかもあった) が15枚ほどあった。
1枚を高く高く掲げてみる。
しかし……。

つまらん。
ヒラリーの時みたいに、「Bumper sticker for Hillary?」 とか言葉が必要なわけでもないし、そもそもアピールする相手がみんな車に乗ってる通勤客なので、そこで対話は生まれないし、おまけに、

真っ暗で、相手の反応が見えない~

これは大誤算なのだった。
どんな世代の、どんな人たちが、オバマ応援に反応するか、それが見たかったのになあ。

でも、そうこうするうちに、ちらほらと、運動に参加する人が集まり始めた。黒人女性2人組が来て、その後、妙にノリの良い白人男性が来て、さらに白人夫婦が来て……。
最後は総計15人くらいに。
うち10人は白人で、アジア人は私一人、ね。
全体的に30代前後が多い感じ。

次第に夜が明け、段々とおもしろくなってきた。
上り始めた太陽のお陰で、車の中が見えるから。
最初は、賛同の意を示すクラクションくらいしか反応が見えなかったんだけど、明るくなって通り過ぎる車の中が見えるようになってくると、色々な人が実に色々な反応を示してくれていることがわかってきた。

ちぎれそうなほど手を振ってくれた女性。
窓を開け、上半身を乗り出し、「オバーマオバーマ」 と叫んでくれた黒人男性2人組。
あっちでタクシー運転手がクラクションを鳴らせば、
こっちではトラックの運転手が、野太いクラクション。
おまけに、生徒を乗せたスクールバスの運転手さんまで!
リアクションだけで見れば、そこに民族差はほとんど見られないような気がした。
別にアフリカンアメリカンの人たちだけでなく、色々な人が賛意を表してくれた。
が、あえて言うなら、年配者の反応が悪い。
これがヒラリーの時との差かも。

もちろん、賛同ばかりじゃない。
親指を立てて賛同してくれた人もいっぱいいたけど、その半分くらいの数の人が逆に親指を下に向け、反意を表明してた。
わざわざクラクションを鳴らし、私たちの注意を引いておいてから、親指を下に向ける人までいる。
結構なスピードで運転してるくせに、ハンドルを完全に離し、両手で 「Go to hell ! 」 とやってくれた白人男性もいた。
おいおい、危ないってば。

おもしろいなあ、と思う。
この国では、車の中からでも、ここまで豊かなリアクションを見せてくれるんだ。
というか、何か意見表明をしないといられない国民性なのかも。

もう一つ、気付いたことがある。
ヒラリー陣営で、車のバンパーにつけるステッカーを配った時には、リーダー格の人はものすごく選挙運動がうまかった。集会でも 「ミニ・ヒラリー」 みたいな弁の立つ女性がいっぱいいたし、地域選挙も含め、選挙運動をやりなれてる感じがした。
だから、私が参加した時も、すぐに名前なんかを書かされたし、「アジア人向けの集会もするから、絶対に来てね!」 とか言われるし、運動内の民族的多様性を確保するため、私みたいにたいして英語もできない人間でも上手に活用する術をよく分かってる感じがした。

が、今日のオバマ応援は、全然違った。
みんな、すごく選挙応援が下手。
車が信号待ちしてる時なんか、もっと積極的にチラシなんかを用意して配りまくればいいのに、と、こっちがイライラしちゃうくらい。そもそも彼ら、そういうチラシすら用意してないのだ。
朝が明けてきて、道ゆく人も見え始めたのに、積極的に声もかけない。
はっきり言えば、全員が全員、素人なのだ。
主催者らしい白人男性なんて、手袋もしてない。冬の、それも早朝の野外選挙運動といえば、手袋は必須だろ、と突っ込みをいれたくなる。

みんな、ただ、何となくうれしそうに、楽しそうに、車に向けてプラカードを揺らしてるだけ。
私に対して、名前を書けとか、こちらで選挙権のある知人の住所を書いてくれないか、とかそういうのも一切なし。

あれれ、と不思議な感じがして、手袋のない手に必死で息をはきかけてる主催者の白人男性に尋ねてみた。
「こういうこと、しばしばやってるの?」

彼は言う。
「実はね、これ、僕にとっては最初の選挙運動なんだ。計画したのは妻なんだけどさ。夫婦で、今回ばかりは何かオバーマのためにやってみたくなっちゃってね」

夫婦で話し合い、何かやってみようと計画し、お手製のプラカードを用意し、公式ウェブで告知したんだそうだ。「いざとなったら、2人だけでやってもいいしね」と。
自腹を切ってドーナツをたくさん買い、暖かいコーヒーを水筒に詰め、そのくせ自分の手袋はしっかり忘れて……。
つまりその日集まった10人以上は、お互いまったく見知らぬ他人で、ウェブの情報だけを頼りに、こんな朝早くにやってきたというわけ。
私も含めて。

彼がしゃがみこみ、「寒いかい?」 と声を掛けた。
声を掛けた先を見ると、ゆりかごの中に赤ちゃんがいた。
青い目をパッチリ開けて。
この瞬間、胸が詰まった。
この夫婦、赤ちゃん連れだったんだ。

ゆっくりと話しをする時間もなく別れたのだけれど。
それまで大統領選に興味もなかったような夫婦が、たぶん自分たちと子どもの未来を想い、初めて何かを一緒に計画し、行動に移したんだろう。
小さな夫婦の物語に過ぎないのだけれど、オバマの強さを垣間見せてもらった気がした。
これからの8年間、この赤ちゃんの青い瞳に映るのは、どんな国の姿なんだろう。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

ひゃ~!面白そう!ヒラリー陣営と、オバマ陣営のボランティアかぁ..。

去年の参議院選挙で川田龍平さんのボランティアで、街頭チラシ配りとか、電話かけをやったけれど、それでも色々な反応があったわ。
でも、アメリカのこの反応には負けるわね~!

さすが、おぐに!面白い体験に目をつけたわね~。
こりゃ、一生語り草になりそうな体験だわ!
いいなぁ.。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
RSSリンクの表示
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。