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「鉄火巻」 のその後

「鉄火巻」 の話を先日書いた。
今回は、その結末について。

「今は、クラスのみんなの前で日本の話はしたくない」 とそんな風に言い、
プレゼン週間開始の前夜には追いつめられ、涙目になって 「学校に行かない」 と訴えたはずだったのに、
ひとたび、先生から、「みんなとシェアしたくないことは、しなくていいのよ。好きな本の一節とかを読むだけで十分だから」 などと言ってもらえたら、それだけで随分と安心したらしい。

「で、どの本のどの部分を読むつもりなの?」 と息子に聞いたら、息子はちょっと考え込んで、こういうのである。
「うーん、どうしようかなあ。俺、やっぱり、ツナロールの話でプレゼンしようかなぁ」
だって。

さて、その心理とは?

【仮説1】 先生に、「無理にしなくてもいいよ」 と言われ、安心したら、心に余裕が生まれた。余裕を持った心であらためて自分の 「鉄火巻き」物語を読むと、クラスメートの前でそれを読み上げるのが、ものすごく嫌だという気持ちが段々と薄れてきた。
いうなれば、「また一つ乗り越えて、エスニックアイデンティティーの確立に一歩近づいたね」 説

【仮説2】 先生に、「本からの一節を読み上げるだけでいいよ」 なんて言われちゃって、あらためて気づいたのは、「これから、本を探して、どこを読むか決めたり、準備しなきゃなんないのかよー。げげ。面倒じゃん」 ってこと。面倒なことをするくらいなら、人前で日本の話をする抵抗感なんて、どうってことないや……などと思ったのではないか。
つまり、「俺、面倒なのが一番嫌いだし」 説

【仮説3】 プレゼン週間が実際に始まり、クラスメートの発表を聞いているうちに、「なーんだ、あんなのでいいのか。どうってことないじゃん」 と気が楽になったのではないか。「○○くんは、人前で発表するのが嫌で泣いちゃったんだよ」「みんな、長いのを読み上げようとして、制限時間の2分に収まらなくて、どれも尻切れトンボなの」 とか、言ってたもんな。
題して、「そんなのでいいなら、俺だって 『鉄火巻き』 でOK」説

たぶん、この3つの仮説のうちのどれか、というのではなく、どれも当たってると思うなぁ。

何となくみんなの前で、日本の話をするのが嫌で、それでも、せっかく書いた鉄火巻話には愛着と誇りがあって、せっかく書いたものがあるのに、わざわざ別のものを用意するのも面倒で、おまけに他のクラスメートの発表を聞いてると、なんかみんな結構テキトーで、

なーんだ。
じゃあ、俺も、これでいいかな。


みたいな。

そんなわけで本日、無事にプレゼンが終了したそうです。
本人曰く、「あ? うん、鉄火巻きの話を読んだよ」。
あっさりしたもんなのだった。

2分ちょうどで読み上げられたらしい。
「クラスメートから、マグロになる場面の描写が良かった、とか、ほめられた」 とちょっとうれしそうだった。
めでたし、めでたし。
(ご心配くださったみなさま、ほんとにありがとうございました!)
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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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