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怖すぎた夢

めったに夢をみない性分だ。
覚えてない、ってことなんだろうが。

それでも時たま見る夢は、あるいは、朝まで細部を覚えていられる夢は、たいてい、怖い夢か、嫌な夢か、なぞめいた夢だ。
おいしい夢、とか、楽しい夢、とか、幸せな夢、とかを見られる人がとてもうらやましい。

久しぶりに見た夢は、とてもとても怖い夢だった。
舞台は、数年前まで住んでいた文京区根津の13階建てのマンションで、私はその13階に住んでいる未亡人か何かのえらい先生から、グルメ漫画 (この絵柄まで具体的に覚えている。鉄腕アトム風の登場人物。画風は手塚治虫画伯であった) を2冊借りる。
「さあ、早く6階の自分の部屋に戻って、家族のために朝ご飯を用意しなきゃ」 とあわててエレベーターに乗るわけだが。

エレベーターで 「6階」 を押そうと思うのだけれど、「6」 と書かれた文字を押すたび、それが 「9」 とか 「7」 とか、別の数字に変わってしまう。
「ああ、各駅停車エレベーターになっちゃうよ。朝ご飯が間に合わない~」 とか、妙に生活感あふれた焦りを感じつつ (このあたり、すごくリアルなのだ) ようやく、ホンモノの 「6階」 ボタンを押して、ほっとしたのだが……。

エレベーターはいっこうに止まらない。
それどころか、ぐんぐんとスピードを上げて落下していくじゃないか。

もしかして故障?
ケーブルが切れた?

全身恐怖で鳥肌が立つみたいな感覚があって、非常ボタンを押そうとした瞬間、
ガタン! とエレベーターが揺れて、どこかに引っかかったかのように、宙ぶらりんな感じで止まった。
ああ、止まった……。
早く誰か助けに来て……。

エレベーターの内部では自動音声による案内が流れ始めた。
「エレベーターの故障です。間もなく管理会社に連絡が参りますので……」みたいな。

しかし。
音声案内が終わらぬうちに、エレベーターは再び大きく揺れ、落下し始めた。
今度は、1度目よりずっとすごいスピードで。
私は観念し、床に打ち付けられるとしたら、どういう姿勢がいいのかとっさに考え、床に丸まって、頭を抱える。
ああ、こんなことになるなら、「エレベーターが落下し始めた時、床に打ち付けられても一番安全な姿勢」 というのをネットで検索し、情報収集しておけばよかった! などと後悔しながら。
(でも、そんな情報、ネット上にあるのかしらん……)。

13階のマンションで、途中で一度止まったと考えると、落ちるのは5~6階からかしら。
人間って、どの程度の落下であれば死なずに住むんだろう。
もう一度どこかで引っかかって、落下のショックを和らげてくれないかしら。
そんなことをリアルに思ったわりには、
なぜか床に衝突した瞬間の映像だけが、記憶から、抜け落ちているのよね。

とにかく私は、大変な恐怖の中で床に打ち付けられ、九死に一生を得た状態で、それでも必死で自宅に戻ろうとするの。
それも、

「早く朝食を作らなきゃ。早く朝食を……」


つまり、一度目覚まし時計で起きた後、「あーん、早く起きて、朝ご飯の用意をしなきゃー」 と思いつつ、二度寝した時に見た夢だったのよね。

ここからはもう支離滅裂で、なぜかただのマンションなのに、ホテルの1階みたいに広くて、カフェがあって、そこではお金持ちが優雅に朝食を食べているの。
テーブルに運ばれるおいしそうなマフィンやクロワッサンを横目で見ながら、「ああ、これをちょちょいといくつか拝借できたら、朝ご飯の用意も楽なのに。確か、うちにはパンもなければご飯も炊けてない~」 と焦りつつ、私はひたすら走っているの。

(おまけに 「パンもなければ、ご飯も炊けてない」 というのは、今朝の我が家の現実でもあったのよねー。仕方なく、うどんを茹でて、釜揚げにして食べました)。

必死で走っていたら、なぜか昔の職場の同僚 (現在会社を辞めて、ご活躍中) にばったりと会い、「おまえ、何やってんの? えらい血相変えて」 などとあきれられるシーンもあったりして。
見れば、その元同僚は大変優雅に、そこで朝ご飯を食べているのよねえ。

「朝ご飯! 朝ご飯!」

ひたすら走った先は、再びエレベーターホール。
私は躊躇するけれど、でも、少しでも早く6階の自室に戻るためには、やっぱりエレベーターに乗るしかない。
それで、ほかの住民に混じってエレベーターに乗るのだけれど。

エレベーターの扉が閉まり、少し上昇したところで、エレベーター自体がガタガタと音をたて、非常ベルが鳴り響き、そのまま1階に戻ったかと思うと、「故障しましたので、お降りください」 と自動音声。
私は、ついさっきの落下の恐怖がまた蘇り、別のエレベーターには乗り込めず、エレベーターホールで一人震えている。
ほかの客たちは、「おかしいなあ」 などと別のエレベーターに乗ってスムーズに上階へと向かっていく。
私も気を取り直して、別のエレベーターに乗るのだけれど、なぜか私が乗ると、再び、故障の症状が出るのだ。

そこで、別の種類の恐怖が私を満たしていく。

「もしかして、エレベーターの故障は私のせい? 
私が乗るとエレベーターの計器が狂うの?」


落下の瞬間の恐怖も怖かったけれど、この時も本当に怖かった。
ならば、これから私はいったいどうすればいいんだろう……。
もう二度と、家族に朝食を作ることはできないんじゃないか。

と、その瞬間、夫に起こされた。

「おまえ、もう8時だぞ! 起きないと遅刻だっ!」

夢が覚めても、私に差し迫るのは 「朝食作り」 なのだった。
おまけに、あまりの恐怖のためか、頭が割れるように痛い。
いや、床に全身を打ち付けられた時の後遺症だろうか……。

などと悩んでいたら、夫に 「アホか」 と笑われた。
「ただの二日酔いだろ」

あ、そうかも。
それにしても。
怖かったー。
プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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