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カレッジ授業報告 人種アイデンティティーの巻

我が 「アメリカ政治と人種・民族問題」 のクラスに異変が起こった。
これまでの2回、女ばかりの8人クラス状態だったのに、なんとなんと、本日、残り4人の学生諸君が現れ、晴れて登録人数12人が全員そろったのだ。
「紅一点」 ならぬ、唯一の男、マイケル君も!
赤ら顔に金髪の、人の良さそうな青年でありました。
パチパチパチ。
ようこそ、ハーレムに。

なーんて冗談はさておき。
本日の主なテーマは、racial identity model について。
一応、W.E. Cross と Thomas Parham と Helms の人種アイデンティティー形成モデルを、ズーク先生が紹介してくれたんだけど、これが全然、自分に前知識がないもんで、どうもよく分からない。
板書されちゃうと、ついつい、写しちゃうし。
写してると、先生の話している内容が理解できなくなるし。

「一度、その場で聞いて分からない英語なんだから、録音したところで、再び聞いて分かるわけなし」 と思って、授業を録音することは、はなから考えてなかったんだけど、次回は許可を取って録音しようか、と思い始めた。
「書きながら、聞く」 とか 「聞きながら、読む」 とか 「映像を見ながら、書く」 とか、そういうマルチタスクは絶対に英語ではできない、と今日は思い知らされたのだった。

おまけに、去年の社会学であれば、自分にも基礎的な知識があったし、帰宅後、ウェブ検索すれば日本語のサイトで知識を蓄えたり、英語で理解したことと、これまで日本語で理解していたことの橋渡し作業ができたりしたのだけれど、「人種」ってのは、なかなか日本語リソースなんか見つからないわけで。

仕方ないので、この3人のモデルについてあれこれ言及している英語論文をいくつか見つけたので、宿題とは別に読むことにした。あああ、時間が足りない!

今回のディスカッションは、主に3人の人種アイデンティティー形成モデルについて、それぞれについてどう思うか、などの意見を出し合ったのだけれど、その場の生徒の誰1人としてこれらについての論文1本も読んでないわけで、当然ながら、まともな議論になるわけもなく……。
若者の、「あーでもない、こーでもない」 を、内心 「もーちょっとクリアにしゃべってくれよ」 と溜め息つきながら、でももう、必死で聞いてるだけで精一杯の40代学生、なのだった。

もっとも、我らがズーク先生は、3つのモデルだけを素材にしたんじゃ、議論が盛り上がるわけない、というのもしっかりご存じだったようで、いくつか、若者好みの素材を出してきた。
なかなか、授業テクニックにたけた先生なのである。

まず、生徒に見せたのが、The Daily Show というお笑いニュース系番組(といえば良いのか)の、
Obama's New Church というビデオ

やっぱり、お笑い英語は難しい~。
最初、教室で見た時は、周囲が腹を転げて笑ってるのに、私だけ取り残されるという場面が幾度もあり、ちょっと哀しかったのだった。
(あとで家で見直したら、なるほどー、こりゃ面白いや、ってなわけで、10時間ほど遅れて1人で家で肩を震わせ、笑っちゃった私なのだった)。

特に、「白人が手拍子を打つと……」 の場面は、クラス中、大爆笑。

おまけに、このビデオを見た後、ズーク先生が、こんな風に切り出した時のこと。
「じゃあ、ちょっとこれについて考えてみよう。宗教うんぬんは抜きにしても、それぞれの人種のアイデンティティーやらステレオタイプ化を考えさせられる映像がいっぱいあったと思う。例えば、白人は黒人みたいにノリ良く手拍子が打てないとか、あれって本当だと思うかい?」

そしたら、先生の目の前にいた、唯一の男マイケル君。
大真面目に、はっきりと、こういうのだ。

「あれは、絶対に本当。白人は、黒人みたいに手拍子を打てない。身体のできが絶対違うと思う」

あんまり大真面目に白人の彼が言うもんだから、さらに大爆笑となったのだった。
なーんか、変だけど、おもしろいクラス。

さらに、ズーク先生が 「こういうのはどう思う?」 と持ち出したのが、
「Stuff White People Like」というサイト。
まあ、なんというか、白人のステレオタイプ化系風刺満載、なサイトで、1年ほど前に一度見たことがあったんだけど、まさかカレッジのディスカッションの素材として登場するとは思ってもみなかったなぁ。

先生は、このサイトの中の、これをスライドに映すと、その場でディスカッションを始めてしまう。
これには参った。
なるほどなー。
この手の文章なら、論文でも何でもないから、普通ならば、流し読みしながらそのまま議論しちゃえるんだ、みんな。一方、私はといえば、必死で読んじゃうわけで、読んでると当然、みんなの議論なんて頭に入ってこないわけで、ここでも 「読みながら意見する」 なんてことができない私は、これまた、黙っているしかないのだった。
く、く、くやしー。

ってなわけで、この授業、悪戦苦闘が続いている。
去年の社会学の授業では、先生の英語が極めてクリアだったし、教科書があって、さらにパワーポイントで先生が作った板書ファイルまでダウンロードできたから、授業内容が分からないなんてことはまったくなかった。
今回の授業は、先生の「モゴモゴ英語」に苦しみつつ、教科書もないなか、断片的な板書だけを手がかりに、帰宅後、あらためて調べ倒すしかない。自宅で、授業内容を振り返り、整理し、追加で調べ物をし、自分の知りたいことをリストアップし、そこから勉強が始まる、という感じ。

でもまあ、苦しいけど、ズーク先生が繰り出してくる素材はどれもこれも面白いし、アカデミックというよりは、ジャーナリスティックに、興味を持てる分野でもあるので、なんとなく、良い授業を選んだなあ、という気がする。
あきらめず、頑張ろう、と心に決めた 「不惑学生」 なのだった。


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プロフィール

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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