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カレッジの最初の授業

今週から、カレッジでの授業が始まった。
最初は外国人向けの英語(ESL)でいいや、と思っていたのが、いつの間にやら英語テストを受け、クレジット取得できる授業にもぐりこむことになった。

今回取ってみたのは、社会学入門、のようなもの。
25人の少人数クラスで、ディスカッションにもそれなりの比重が置かれているらしい。もしかしたら、どうせ100番台の基礎的な授業ならば、大学の大講義室でひたすら講義を聴くより、少人数のカレッジの授業のほうが、案外おもしろいかもしれない。
テキストを読んでも、2001年の米国多発テロやグローバリゼーションなど、比較的新しい事柄を題材に選んである。
なるほど、日本の大学の教養課程みたいに、とんでもなく古い教科書を延々と使い続けたりしないんだなあ。
これは、うらましい話だ。

次に登録したのは、テスト結果を踏まえて大学側から推奨された英語クラス。
てっきり外国人向けの少しハイレベルな英語クラスなのかと思ってたら、今日の初日、行ってみて唖然。ネイティブ向けのライティングクラスだった。
宿題の多さも半端ではなく、ちょっと社会学と両方取るのは無理そう。

さらにもう一つ。
実は私、外国人向けのESLの授業も登録しちゃってるのだ。
テスト結果によると、「ESLは必要なし」 らしいけれど、とてもとても自分の英語がそんな状態だとは思えないもので。「日本人はテストで点数取るのばかり上手で、実力よりも結果が良くなっちゃうもんなんです~」 とESLコースのカウンセラーに泣きつき、もぐりこませてもらったのだった。
私のように、在米外国人の生い立ちやライフヒストリーを根掘り葉掘りインタビューしたい者にとって、ESLはすっごく貴重な場でもあるしね。

さてさて。
3つの授業で1週間の予定表を組んでみて、唖然。
火曜、木曜の午前午後と、月水金の午後が埋まってしまっている。
これに水曜日午前のコーラスの練習があって、金曜日朝はお気に入りの図書館の会話クラブがある。月曜日の朝は、友人の韓国人に誘ってもらった、これまた面白い会話クラブに参加しているわけで。
ぜんぜん自由になる時間がないのだった。

さらに、コーラスは4月にケネディーセンター、5月にはアメリカン大学で日本の合唱団と共演、という二つの大舞台が控えており、定期練習以外に自主練習がどんどん入ってくることは必至。練習を休むと周囲に確実に迷惑をかけるのが、コーラスの怖いところだ。

「こりゃいかん!」
ということで、自主練習が入りやすい水曜日の午後をあけるために、結局はライティングのクラスをキャンセルすることになった。
キャンセルの期限は来週の火曜日なので、今日はキャンセルする腹づもりで、それでも、どんなクラスか様子だけを見に行ってみた。

カレッジの講義初日はたいてい、そのクラスのルールの説明から始まる。
そこで、きちんと成績や評価におけるルールを明示してくれる。
さらに、今日の授業では 「本日説明を受けたルールをすべて理解し、守ります」 という一文を書いた紙に署名までさせられた。
このルールの中には、

「遅刻2回で欠席1回とカウント。15分以上の遅刻は欠席と見なす。欠席は3回までOKだが、4回目からは成績に響く」 とか、「授業中は携帯電話の使用は禁止。ただし、子どもやお年寄りなど、責任を持って面倒をみてやらねばならない相手がいる人に限り、緊急時は先生の許可を得て使用可」 とか、「コンピュータールームでは授業に掛かる作業しかしない。メールチェックや音楽のダウンロードなどを勝手にやっているのを見つけたら即退室」 など、むちゃくちゃ細かいルールも含まれる。

それぞれのルールを恐ろしいほど明確に説明し、「質問はないか」とくどいほど念押しし、最後は署名までさせるあたり、いかにも契約社会における学びの場だなあ、という気がした。

もう一つ、おもしろいな、と思ったのは自己紹介。
単なる自己紹介じゃないのねえ。
社会学の授業でも、今回のライティングクラスでも、自己紹介にはちょっとした趣向がこらされていた。

社会学のほうは、紙に簡単な自己紹介を書かされ、その紙をお隣の人と交換し、互いに相手を紹介し合う、というもの。
私の相手は18歳の白人のお嬢さん。「自慢できるもの」 の項目に、きちんと 「Family」 と書いているような子。心理士になりたくて、専攻は心理学。カレッジ卒業後、メリーランド州立大学への編入を目指している。
自己紹介なら、ちょっとくらい下手でも 「外国人だもん、しかたないっしょ~」 とカラカラ笑い飛ばせそうなもんだけど、他人を紹介するとなると、結構怖い。
どんな素敵な子でも、私の英語力のせいで、なんだかわけのわかんない子みたいになっちゃったらまずいもんね。
そんなわけで極力笑顔で、抑揚つけまくりで、どうにかクリア。

むしろ困ったのは、本日のライティングクラスの自己紹介かも。
「財布の中にあるものを1つ選んで、それをプレゼンしながら自己紹介をしてね」 だって。
こんな時、日本のティーネイジャーだったら 「えええええ!!」 とか 「サイテー」 とかいう声が起こりそうなものだけど、米国の子って全然平気なのねえ。
さすがは小学校、いや、幼稚園から 「好きな物をクラスのみんなの前でプレゼンする」 ことを繰り返してきたショウアンドテルの国の子たちだ。

自分のアルバイト先のパブの従業員証だったり、家族の写真だったり、地下鉄のパスだったり、何気ないもので自己紹介し、おまけに笑いまで取ってる。
まいったなあ。

私の財布の中には、
レシートがたくさん。米ドル札数枚。クレジットカード。運転免許証。学生証。
どれも自己紹介向きじゃない。
かろうじて、和服美人の絵が入った日本の図書券が見つかったので、それに絡めて日本から来たことや、読書が好きなことなどをしゃべってみたけれど、とうてい笑いを取れるレベルじゃあなかった。

だいたい、笑いを取るどころか。
実は2つの授業ともに言えることだけど、先生の話す英語は理解できても、クラスメートがしゃべってる英語はほとんど理解できない。
早いし。
スラングだらけだし。(たぶん)
彼らとどうやってディスカッションやグループワークとかすればいいんだろ。

彼らの自己紹介を聞いていても、笑いを取る箇所に限って全然英語が分からない。聴き取れない。
だから、なぜ、みんなが笑ってるのか、ほとんど理解できない。
笑いの場所だけ、見事に聴き取れないのだ。

笑いの国、大阪に生まれた私としては、これはどうしようもなく屈辱的なのだった。
大阪では、「つまらん奴」 「おもろいことを言えへん奴」 に人権はない。
笑ってもらってナンボ、なのだ。
それなのに、今の私は、笑ってもらえないだけでなく、笑えないのだから。

ちくしょー。
決めた。
私の英語の目標は 「スピーチで笑いを取ること」 にする。
そんな能力を磨いて、日本に帰って何の役に立つのかと思うけど、でも。
いつかこの国のやつらを、ガハハガハハと腹を抱えて笑わせてやる……。
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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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