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2人のヴァイオリニストを育てた母五嶋節さんの記事

二人のヴァイオリニストの母、五嶋節さんの子育てという記事を書きました。
そう。ご存じ、五嶋みどりさんと五嶋龍さん姉弟を育てた、肝っ玉強烈母ちゃん、です。

お会いする前に「母と神童 五嶋節物語」を読んでいて、ちょっと思い悩んでいたのでした。

幼い子どもに徹底してヴァイオリンを教え込み、ヴァイオリンでは一切の妥協を許さず、一方で、それ以外のことはすべて許し、身のまわりのことはすべて母がやってやり、料理も洗濯も手伝わせることなく、学校の勉強をしている時には「時間がもったいない」とその口元まで食事を運んでやり……。
この母親のパワーに抗える子どもはいないだろうなあ、と。
本の前半を読みながら、「これで子どもに才能や実力がなく、途中で挫折したら……これまでよく取材した摂食障害の子たちをどうしても連想しちゃうよなあ」などとも思いました。
そしたら、本の後半、五嶋みどりさんが二十歳を過ぎてから摂食障害に悩むシーンまで出てきてしまって。さらに考え込んでしまったのでした。

節さんをインタビューして、その「子育てサクセスストーリー」を聞かされても、
私は素直にそれを書けるんだろうか、などと。

ところがそれは杞憂でした。節さんは私が考えていたより、もっともっと器が大きかったです。語ってくれたのは単なる「サクセスストーリー」ではありませんでした。

自分が行ったヴァイオリンレッスンを、「『いつやめてもいいよ』と子どもに言いながら、子どもが『やめたい』と言えないところまで追いつめていた」と分析し、「後悔しています」とも。
一方で、「でも親が子どもにこうなってほしい、と願う思いは素直に押し付けたんていいんです」と胸を張り、「後悔ばっかりの子育てだったけど、私は自分自身が実力以上のことに挑戦する姿を子どもに見せてきました」と語ってくれました。

「後悔してます」と言った時の、節さんの表情やら、口調が、あまりに前向きで、きっぱりと潔く、それが一番印象的でした。
子育てには後悔がつきものだけれど、節さんは、後悔してグジグジとしているヒマを惜しんで、子どもと向かい合い、一歩でも前進しようとした人だったんだなあ、と。

みどりさんが思春期のころ、「いい子」で一切行動が荒れたりしなかったのに、ヴァイオリンの音色のほうにその心中の苦しみを感じ取り、愛娘の「表に出せない反抗期」を舞台のそでで、足をがくがくさせながら、涙をぼろぼろ流しながら、見守るしかできなかった話など聞くと、ああ、この人はこんなに早くから気付いてもいたのだなあ、と。

そんなことを、つらつらと書いてみました。

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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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