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ドジョウを料理する

毎年この時期に、息子の学校の校庭を使って行われるのが「ドジョウすくい大会」。
運動場にビニールシートで大きなプールを作り、水を深さ5センチほど張り、そこに何百ものドジョウを放ち、子どもたちにすくわせる、という行事。子どもたちに大人気なのです。
地域の人達による行事で、消防団が大活躍。放水車からは2本のホースから運動場じゅうに派手に放水し、子どもたちは全身びしょぬれになりながら、きゃあきゃあと叫び、ドジョウを追いかけます。

一昨年。
小学校に入る前の息子は、この放水を怖がり、なかなか自分でドジョウをつかまえられませんでした。
昨年。
1年生の時、私が「軍手を使ってみたら?」と助言したのが威力を発揮し、1年生とは思えぬ大収穫。
ちなみに、このドジョウのうち十数匹は、今も金魚水槽を我が物顔で泳ぎまくっております。

さて。今年。
「水槽もいっぱいいっぱいだから、どうかドジョウはあまりすくわないでくれ。もしもたくさんすくってしまったら、お友達に分けてあげて」と頼み込む私に、息子は一言。
「そんなことしたら意味ない。たくさん取ることに意味があるんだ」

息子、おとなしく見えて、祖先は狩猟民族では?。

今年、息子は「軍手なしで、やってみる!」と宣言し、果敢に水の中に飛び込んでいき、お友達同士楽しげにドジョウを追いかけているクラスメートをまったく無視し、もくもくと一人でドジョウをとり続け……。

すくったドジョウはたぶん、40匹近かったのではないでしょうか。
ざっと見渡しても、息子ほどすくった奴はほとんどいませんでした。

さて。困ったのは私。水槽はいっぱい。
これ以上は飼えません。
「食うか……」

養殖ものだから、泥を吐かせる必要はなさそう。
とりあえず、日本酒でさっとゆでて臭みを取ってから、唐揚げにしよう、と決めました。
なにしろ私、ドジョウ料理が嫌い。柳川だか何だか知らないが、衣でもつけてしまわないと、とても食べる気になれないのです。

さて。日本酒がグラグラしてきたところで、ザルに揚げた生きたドジョウを大鍋にざざざーーーっ!
その瞬間まで大喜びで「見たい、見たい!」と騒いでいた息子は、一瞬、無言になったと思ったら、布団に突っ伏しました。
やはりショックだったみたい。

目が白く変色し、棒状になったドジョウをアミに上げ、それからショウガとニンニクとしょうゆと酒で下味を付け、片栗粉をまぶして、油で揚げました。
念には念を入れ、二度揚げしてカラリと仕上げました。

結論。

んまーーーーーーーーーい!


結局、ショックを受けていたはずの息子も「おいしい、おいしい」と大喜び。
エビスビールで楽しくいただきました。

しかし……。
ふと視線を右にやると、そこには水槽があって、ドジョウが十数匹、楽しげに泳いでいるわけで。
1年間、こうして毎朝エサをもらっているドジョウと。
つかまった途端、人間の胃袋におさまるしかなかったドジョウと。

うーん、と思い悩む私の隣で、息子が一声。
「よーし! 来年も捕るぞ~っ!」

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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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