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7歳児、一人旅へ?!

息子が今夜、布団に入ってから突然言い出した。
「あーあ、仙台に早く行きたいなあ。あさってから学童保育かあ。やだなあ」

7~9日の連休には家族で仙台の実家に顔を出すことになっている。
私も夫も4日から仕事なので、息子は4、5、6日と3日間、学童保育に弁当持参で通うことになる。しかし、息子は仙台行きが待ちきれないらしい。
仙台が待ちきれないのか、ジジババからのお年玉が待ちきれないのか、そのあたりはビミョー。

息子は重ねて言う。「こうなったら、一人で仙台に行ってみようかなあ。行けるかなあ」
上野駅から仙台駅まで、新幹線に一人で乗ろう、というのである。

まあ、「はやて」号なら2時間足らずだし、できないことはない気もする。
「ねえねえ、父ちゃんと母ちゃんは、どっちがいい?」などと息子が聞く。
私と交代で学童保育用の弁当作りをしている夫は、弁当作りが重荷というのもあるのだろう、「どっちでもいいけど、もしも仙台にホントに1年生で行けたら、父ちゃんはすごいなあ、と思うよ」と多少の誘導を込めた返事をしている。
私は、といえば、とりあえずバランスを取ろうといわけで、「母ちゃんは、家にいてくれたほうが寂しくなくていいなあ。でも、仙台に先に行きたいなら応援するよ」と無難な返答。

それからが大変。
息子の自問自答は続く。

「もしも気分が悪くなって吐きそうになったらどうしよう」(乗り物酔い体質なのだ)。
「トイレの音が怖いしなあ」(電車のトイレを流す水の音が大きくていつも怖いのだ)。
「切符をずっともっていられるかなあ。しわくちゃになったらどうしよう」(石橋を叩いて壊す性格なのだ)。
「仙台に先に行くのと行かないのと、どっちが得なんだろう……」(損得の問題か? やはり狙いはお年玉とジジババの財布なのだろうか?)

挙げ句に、「ああああ、だめだ、色々考えたら、寝られなくなってきちゃった~」
まさに新聞の見出しで言えば、「一人旅を本格検討」あるいは「一人旅へ重大局面」、もうちょっと踏み込めば「一人旅を明日決定へ」。

それにしても。
新しいことに挑戦する前は、いつもこんな風に不安が募って、眠れなくなる息子だ。
お誕生日会に運動会、日直当番に至るまで、初めてのイベントの前夜はたいてい涙ぐみ、「やっぱり怖い。明日は保育園(あるいは学校)に行きたくない」と最後は嗚咽する息子なのだ。
しかし、今夜の課題は結構、ハイレベル。
なにしろ、「一人で仙台」。
おまけに自分から言い出したんだもんな。

すごいよなー、子どもっていきなり成長するよなあ、などと感心していたら、息子がいきなり布団の中で自分に言い聞かせるようにこう言った。
「いいや。今夜は寝て、明日朝起きてから考えることにする!」

いやはや、感動したよ、母ちゃん。
「一人で仙台」を言い出したことより、「明日考える!」と宣言した君に、母ちゃんはむちゃくちゃ感動したのだよ。
新しい挑戦の前夜に涙ぐむ君に、母ちゃんは何度言ったことだろう。
「夜は誰だって怖い。不安なんだ。だから考え込むのはお天道様の下でやろう」と。
いつだったか、君は翌日の昼間になって、「母ちゃん、本当だねえ。夜はあんなに心配だったことでも、明るくなってから考えると夜よりはちょっとだけマシになるねえ」とボソッと言ったこともあったっけな。

でも。
考えれば考えるほど不安なことが沸いてくる夜に、「明日考えよう」と自分から言い出すのは結構難しいんだ。実は母ちゃんだって苦手なんだ。
でも、自分で「明日考えよう」と言い出せるようになったんだなあ、君も。

明日、君がどんな結論を出すか、母ちゃんは全然予想もつかないが、無理するな。
君はもう十分に成長を遂げている。
急いで大人になるな。

なーんて心で思いつつ、正直に言えば、このご時世に7歳の息子を一人で旅に出すのが心配な母ちゃんだったりする。
そんな母ちゃんの隣で、「おいおい、この調子なら、高学年になったら一人で放浪の旅に出るかもなあ」などとワクワクしている父ちゃん(大学時代に所属していたサークルは「世界旅行研究会」)だったりする。


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プロフィール

おぐにあやこ

Author:おぐにあやこ
名前■おぐにあやこ
生年■1966年 ひのえうま
仕事■07年秋まで新聞記者。仕事を辞めて渡米。11年、新聞記者に出戻り。
趣味■読書、歌、旅
目標■ちょっと背伸びして、
 疑問符を感嘆符に変える事
苦手■勧善懲悪


著書■
▼「薬(ドラッグ)がやめられない 子どもの薬物依存と家族」(青木書店)
「ベイビーパッカーでいこう 赤ん坊とザックかついでスペインの旅」(日本評論社)
「魂の声 リストカットの少女たち」(講談社)
「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」(共著、講談社)
「アメリカなう。」(小学館)
「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」(径書房、ミズノスポーツライター賞)
「?が!に変わるとき  新聞記者、ワクワクする」(汐文社、読書感想画中央コンクール課題図書、高校生の部)

訳書■
「自傷からの回復 隠された傷と向き合うとき」(みすず書房)

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