■ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル@東京オペラシティ
J.S.バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
リスト:3つの演奏会用練習曲
ドビュッシー:版画
(休憩)
ショパン
24の前奏曲op.28より 第13番〜第24番
22歳のショパンコンクール覇者、です。
ショパンと同じ、ポーランド生まれ。4歳でオルガンを、5歳からピアノを習い始め、14歳くらいで青少年のためのポーランド・ショパンコンクール第2位、17歳でA・ルービンシュタイン国際青少年ピアノコンクール第2位、ほかにもあちこちで入賞しまくった挙げ句、20歳で第15回ショパン国際コンクール優勝。おまけにこの時はマズルカ賞、ポロネーズ賞、コンチェルト賞とすべての副賞も受賞……ってここまでくるとちょっと嫌味?
最近、どちらかというと老齢に近いピアニストのリサイタルを聞く機会が多かったためか、なんか若さがまぶしかったわー。
これまで東京オペラシティでピアノリサイタルを聞いて、音色に感動したことってあまりなく、むしろ周囲の雑音ばかり響いてしまうホールにイライラすることも多かったのですが。
今回のブレハッチの音色は、音楽素人の私にも、心地よく(若干心地よすぎる感はあったけど)、海の底で演奏会を聴いているような気になりました。
バッハは大好きな曲。第三楽章のみ、小6の発表会で弾いたんだけど、大人になった今振り返ったら、なんともったいない弾き方をしたんだろう、と後悔しきり。「やっぱり発表会なんだからショパンとかリストとか派手な曲がほしかったよね」と母親まで不平を言ってたっけ。
今思えば、単に私の表現力がなかっただけ、なのよね。
素晴らしい曲なのです。
ブレハッチですが、「伸びやかなバッハだなあ」というのが第一印象。
すごく広がりのあるバッハ。
真っ直ぐなバッハ。
これって若さなんだろうあ。
リストでテクニックを見せた後、ドビュッシー。
前半プログラムは、「古典もからフランスものまで、実は僕ってあらゆるジャンルを自由に弾けるんだよねー」と言われてるみたいで、ははーーーって感じ。
「魂わしづかみ系」の演奏というわけではありませんでした。
むしろもう、技術の確かさ、音色の美しさ繊細さ、おまけに若くて端麗な容姿に、なんかもう、「はぁ〜」という感じだったのでした。
休憩ではお決まりのワインも飲む気がしなかった。
なんというかなあ。気分が華やいで、ああもう、飲んじゃえ!という気分の高揚もなかった、ということ。
きちんと音の一つ一つまで拾いたかった、というか。
後半のショパンは、より自信に満ちた演奏。
さらさら流れ落ちるような音の粒にはたぶん、あの会場の誰もが感動したと思う。
でも、これでもか、これでもか、と端正で悲哀に満ちたショパンを聴かされると、なんかもうお腹いっぱい。
むしろおもしろかったのは、アンコールの時かも。
ショパン:マズルカop.17-2
モショコフスキー:8つの性格的小品より「花火」
ショパン:ワルツOp.64-2
ショパン:小犬のワルツ
「花火」はカツァリスがよくアンコールに弾くけど、ブレハッチのもよかった。楽しかった。
3曲目のワルツは、情感込めすぎるほど込めすぎ、工夫しつくされていて、観客を思いきり意識した、生ならではの演奏だったと感じた。
翌日に頭の中で鳴るのは、たぶん、この1曲だろうな、と思うほど。
アンコールの4曲がどれも妙に印象に残ったのは、たぶん、こちらのほうが自由な肩の凝らない演奏で、その分、ブレハッチの人柄がよく出てたからだと思う。
音を楽しんで、自分なりに解釈して、工夫して、聴衆の反応までも楽しんで、若さと勢いで何でも弾いちゃうタイプ。
何というか……終わってみれば、「ああ、10年後、あるいは20年後、巨匠とか言われる日が来た時、お得感一杯でこの演奏会を思い出すんだろうなあ」と思ったのでした。
お得感一杯、まさにそんな感じ。
最後に。
このリサイタルは圧倒的に女性ファンが多くてね。
アンコールの前に花束渡した女性、何人いたっけなあ。
すさまじいものがありました。
ハンカチ王子、ハニカミ王子みたいなもんで、いわゆる「王子」系なんでしょうねえ。
3階席センターで音を楽しんだオバサンには、顔は見えなかったけど、確かに音は「王子さま」っぽかったわ。
J.S.バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
リスト:3つの演奏会用練習曲
ドビュッシー:版画
(休憩)
ショパン
24の前奏曲op.28より 第13番〜第24番
22歳のショパンコンクール覇者、です。
ショパンと同じ、ポーランド生まれ。4歳でオルガンを、5歳からピアノを習い始め、14歳くらいで青少年のためのポーランド・ショパンコンクール第2位、17歳でA・ルービンシュタイン国際青少年ピアノコンクール第2位、ほかにもあちこちで入賞しまくった挙げ句、20歳で第15回ショパン国際コンクール優勝。おまけにこの時はマズルカ賞、ポロネーズ賞、コンチェルト賞とすべての副賞も受賞……ってここまでくるとちょっと嫌味?
最近、どちらかというと老齢に近いピアニストのリサイタルを聞く機会が多かったためか、なんか若さがまぶしかったわー。
これまで東京オペラシティでピアノリサイタルを聞いて、音色に感動したことってあまりなく、むしろ周囲の雑音ばかり響いてしまうホールにイライラすることも多かったのですが。
今回のブレハッチの音色は、音楽素人の私にも、心地よく(若干心地よすぎる感はあったけど)、海の底で演奏会を聴いているような気になりました。
バッハは大好きな曲。第三楽章のみ、小6の発表会で弾いたんだけど、大人になった今振り返ったら、なんともったいない弾き方をしたんだろう、と後悔しきり。「やっぱり発表会なんだからショパンとかリストとか派手な曲がほしかったよね」と母親まで不平を言ってたっけ。
今思えば、単に私の表現力がなかっただけ、なのよね。
素晴らしい曲なのです。
ブレハッチですが、「伸びやかなバッハだなあ」というのが第一印象。
すごく広がりのあるバッハ。
真っ直ぐなバッハ。
これって若さなんだろうあ。
リストでテクニックを見せた後、ドビュッシー。
前半プログラムは、「古典もからフランスものまで、実は僕ってあらゆるジャンルを自由に弾けるんだよねー」と言われてるみたいで、ははーーーって感じ。
「魂わしづかみ系」の演奏というわけではありませんでした。
むしろもう、技術の確かさ、音色の美しさ繊細さ、おまけに若くて端麗な容姿に、なんかもう、「はぁ〜」という感じだったのでした。
休憩ではお決まりのワインも飲む気がしなかった。
なんというかなあ。気分が華やいで、ああもう、飲んじゃえ!という気分の高揚もなかった、ということ。
きちんと音の一つ一つまで拾いたかった、というか。
後半のショパンは、より自信に満ちた演奏。
さらさら流れ落ちるような音の粒にはたぶん、あの会場の誰もが感動したと思う。
でも、これでもか、これでもか、と端正で悲哀に満ちたショパンを聴かされると、なんかもうお腹いっぱい。
むしろおもしろかったのは、アンコールの時かも。
ショパン:マズルカop.17-2
モショコフスキー:8つの性格的小品より「花火」
ショパン:ワルツOp.64-2
ショパン:小犬のワルツ
「花火」はカツァリスがよくアンコールに弾くけど、ブレハッチのもよかった。楽しかった。
3曲目のワルツは、情感込めすぎるほど込めすぎ、工夫しつくされていて、観客を思いきり意識した、生ならではの演奏だったと感じた。
翌日に頭の中で鳴るのは、たぶん、この1曲だろうな、と思うほど。
アンコールの4曲がどれも妙に印象に残ったのは、たぶん、こちらのほうが自由な肩の凝らない演奏で、その分、ブレハッチの人柄がよく出てたからだと思う。
音を楽しんで、自分なりに解釈して、工夫して、聴衆の反応までも楽しんで、若さと勢いで何でも弾いちゃうタイプ。
何というか……終わってみれば、「ああ、10年後、あるいは20年後、巨匠とか言われる日が来た時、お得感一杯でこの演奏会を思い出すんだろうなあ」と思ったのでした。
お得感一杯、まさにそんな感じ。
最後に。
このリサイタルは圧倒的に女性ファンが多くてね。
アンコールの前に花束渡した女性、何人いたっけなあ。
すさまじいものがありました。
ハンカチ王子、ハニカミ王子みたいなもんで、いわゆる「王子」系なんでしょうねえ。
3階席センターで音を楽しんだオバサンには、顔は見えなかったけど、確かに音は「王子さま」っぽかったわ。
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